silver Seoul①ー4 | silver Seoul☆

silver Seoul①ー4

しんせんぐみ・・・


あまり勉強熱心だとはいえない私でも知っている、その名。


確か江戸時代の警察みたいな団体。


池田屋の事件とか、何かの本で読んだ気がする。


とにかく、江戸時代だ。



ってことは、私はタイムスリップしたの?


それならみんなが着物着ているのも説明がつく。



でも・・・


神楽ちゃんの服はチャイナ服だし、この間一瞬見た街は、現代と変わらない感じだった。



さっきから神楽ちゃんが誰かのことを、『サド』って呼んでるけど、多分、サドティックからきてるんじゃないかな。


だとしたら完璧に横文字。



江戸時代だけど、私の知らない江戸時代。



タイムスリップなんて可愛らしいものなんかじゃない。



ここは、異世界だ。


目の前は真っ暗なのに頭の奥は真っ白。


帰れない。




漠然とただそう思った。



数秒後、ようやく涙が溢れた。


「どうしたアルか!?」

「ノ、ノアさん!?!」

私の涙に気付いて、2人は慌て出した。


「・・・帰りたい。」


「「へ?」」


2人揃って間抜け顔。
こんな場面じゃなかったら大笑いしたいぐらい。


「帰りたいのに・・・・・帰れないの・・」


そう言ってワッと泣き崩れた。


遠慮がちに新八くんの手が頭を撫でてくれる。


すぐにその手を神楽ちゃんが叩いて、私を抱き締めてくれたけど。



「話しは後ネ。とにかく今は泣くヨロシ。」


「か、神楽・・・ちゃ・・ん・・・」


意味もなくその名を呼ぶ。



神楽ちゃんといると不思議に懐かしい感じがする。



なんでかは分からないけど。



涙が枯れた頃、私は泣き疲れて眠っていた。



神楽はその寝顔を見ながら、少し引っかかることがあった。


白い肌に、青い瞳。


髪の色は黒だけど…



「私に似てる・・・」


自分とノアが、とても似ているような気がした。



まるで



親戚のように。