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パンパンパンダのブログ

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君は雨に好かれていた。

君と出会ったのは冷たい雨の降る日だった。
君は傘も差さずに空を見上げ立ち尽くしていた。
その姿があまりにも美しくて、僕は声を掛けた。
「良かったら傘使ってください。」
僕はそれだけ告げて立ち去った。
声を掛けてから、もしかしたら迷惑だったかもしれないと思い、返事も聞かず逃げ帰ったのだ。
雨に濡れながらトボトボと家までの道程を歩いた。

一目惚れというものが本当に存在するのだと初めて知った。自分にもそういう感情があるのだということすら知らなかった。
もうきっと会うこともない。そんな僕の悟りは呆気なく覆される。

何日か後に急な雨に降られた。傘を持っていなかった僕は早足で帰路に着きながら、ふと君と出会った日のことを思い出し、君に出会った場所で足を止めていた。
そう都合よくいるはずもない。僕は空を見上げた。もしかしたら彼女も誰かを待っていたのかもしれない。

「あの!」

突然声を掛けられ我に返る。
目の前には件の女の子。何を言えばいいか躊躇っている僕に彼女は言った。

「もし良かったら傘使ってください。」
彼女は僕に向かって閉じたままの傘を差し出した。それは、僕が貸した傘だった。

「もしかしたら、会えるかなって思ったんです。」
そう彼女は笑っていた。
「すごい偶然だね。それに今日は雨の予報じゃなかったのにどうして傘を?」
内心ドキドキしていた。運命だね、と言いたい気持ちで一杯だった。それでも恥ずかしさが僕を抑える。

「実は私ね、『雨女』なんだ。」

彼女は少し恥ずかしそうに、そしてほんの少し寂しそうに言った。
僕はその表情に惹き付けられてしまった。僕らしくもない。そう、本当に僕らしくもないことを言った。けれど、後悔はしていない。

「一緒に帰りませんか?」

君は笑って、はい、と言った。