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パンパンパンダのブログ

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それから君と月に二、三度会うようになった。
そのほとんどは雨模様で、君は「もう慣れた」と微笑んでいた。
外で遊べないなんて残念だね、そう言う友達が多かったが、僕はいつもこう返すようになった。
「その分、屋内での遊びはみんなより知ってるよ」
彼女となら何をしていても楽しかった。
それに、意外と屋内だけでも楽しめるものだ。
それでも一緒に海を見に行けないことや、花見が出来ないことを想像すると少し寂しくなることもある。
けれど、彼女自身の方がずっと辛いはずだ。
自分は明るく努めなければ。


春が近付くある日のこと、激しい嵐が襲いかかった。
暴風で家は音を立て、物置小屋の屋根は今にも剥がされ飛びそうになっていた。
彼女のことが心配だった。もしかしたら彼女に何かあったのではないか。
普段こちらから電話などしないけれど、無我夢中になってスマホを耳に当てた。
後になって考えてみれば雨女と嵐は関係がないように思う。けれど、その時はとにかく必死だった。

呼び出し音が数回なった後、彼女の声がした。

「あ、良かった・・・」
彼女の声はいつもどおりだった。良かった。何事もなさそうだ。一人で安心していると、どうしたの?と尋ねられた。
「あ、ごめん、雨と風が酷かったから大丈夫かなと思って。」
大丈夫だよ、と彼女は言った。
「それに・・・」
彼女は続けた。
「今日はすごくいいことがあったんだ」
彼女の嬉しそうな顔が目に浮かぶ。
「何があったの?」
そう尋ねる僕に、彼女は「内緒」と笑った。

それから暫く談笑して、電話を切った。


その時ほど酷い嵐はなかったものの、雨風の強い日には心配で電話をするのが習慣になっていた。
どうしても不安な気持ちが拭えないのだ。
けれど、その度、彼女は「大丈夫だよ」と笑い、今日はいいことがあった、と話した。
もしかしたら、いいことがある日は天気が荒れるのだろうか、なんてことを考えていた。
少し胸が痛んだ気がした。その理由は僕には分からなかった。