少しずつ、嫌いな自分を許すようになっていった。
それでも好きになるのは無謀な気がしていた。
嫌われることが当たり前で、好かれてもそこに意味はないと思った。
嫌われる理由ばかり考えては、毎回「生きているから」という結論に行き着いた。
死ななければならないと何年も思い続けた。
それを実行した日から、更に自分への嫌悪感が強くなった。
命を粗末にするなと怒る人がいる。
けれど、その人は別の誰かに対して、お前なんて死んだ方がマシだ、と罵っている。
言葉に意味なんてない。
僕の心に他人の言葉は届かなくなっていた。
僕は縛られていた。
僕の言葉で縛られていた。
他人の慰めは耳に入らない。
僕はそれを自覚していた。
現状を打開する方法はひとつしかなかった。
僕が変わればいい。
僕が僕を好きになればいい。
それから僕は変わっていった。
無理をすることをやめた。
嫌われることを恐れるのをやめた。
僕は僕のことを好きになることが出来た。
僕のことを好きになってくれる人も増えた。
自分を愛せない人が他人を愛せるはずがない、なんて月並みな言葉は要らない。
人は輝くものに惹かれるのだ。
そしてそれは自信に繋がる。
自分を認めることが出来る。
自分を認めてくれる人の存在を信じることが出来る。
自分を好きな人の好きな自分が本当に存在していることを理解出来る。
だからさ、話を聞いてよ。
僕が出来上がるまでの物語を聞いてよ。
僕、頑張ったんだ。
こんなに頑張ったんだ。
褒めて、お願い。
抱きしめて「頑張ったね」って。
それだけで、また頑張れるから。
僕は君の好きな僕でいられるから。