少しね、と答えながら振り向きもせずそのまま体を動かしていたら、そっと背中に触れてきて「マッサージしてあげようか?」と聞いてきた。
どうせ体を触りたいだけだろと思いつつ「親のマッサージとかしてあげてないでしょ」と言うと「そんなことないよ!」とムキになっていた。
そう言いながら、痛いのここ?とさすってきたのは肩甲骨。そこ骨だから、と呆れながら返す俺に少し困った様子の君。
違うんだよ。それが親切心からだろうが、マッサージが本当は上手かろうが関係ないんだよ。
君はこの痛みの原因を知っているだろう?
薬が切れたからだよ。
君の家に長居をしたせいで飲まなきゃいけない薬の時間を過ぎてしまったからだよ。
それなら薬を持ってくればいいと君は言うのだろう。
持っていかない理由が「長居したくないから」だと君が気付くのはいつになるだろうか。