ただ、ただ生きているだけの私 | パンパンパンダのブログ

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死にたくて死にたくなくて
夢中で傷付けた腕の傷は
時間が経っても消えることはなくて
茶色く残っている

それは遠い日に思えても
指でなぞれば思い出す
皮膚を破る音と痛み
流れた血の色も

狂ったように付いた傷は
ぷつぷつと血を溢れさせた
皮膚を伝う赤い液体が
私の心を落ち着かせていた

血が怖いと思うのも痛みを覚えることも
生きたいと思っている証明だった
そうでもしないとわからなかった
生きたいのか死にたいのかわからなかった

血を見て落ち着いて
痛みで安心するようになった私は
生きたかったのか分からない
結局は理由が欲しかっただけ

死ぬときくらいは楽にだなんて
贅沢な事は願わなかったよ
死ねる方法があるのなら
バラバラになってもよかったんだ

苦しくて苦しくて
止まらない嘔吐に安堵した
これだけ苦しいならば死ねるだろうと
もうこれが最後の苦しみなのだと

私はまだ生きている
薬を飲みながら生きている
病人のふりをするための薬
普通なふりをするための薬

薬を飲んでいるから病人でいられる
薬を飲んでいるから普通でいられる
私はまだ生きている
生きているだけなのだけれども