ただ、これは薬を飲めばの話。
薬を飲まなければ眠れない。
うつ病になる前もなってからも眠ることは出来ていた。
薬をもらって飲み始めて、うっかり飲み忘れた日、眠れなかった。
その時には気付かなかった。
何度目かの時、薬を飲まないから眠れないのだと気付いた。
頭は忙しく回り続け、頭の中で言葉が浮かび続ける。
眠らなければ、その言葉がうるさく頭の中で繰り返される。
体の表面を虫が這っているような感覚に襲われ続ける。体は勝手にその箇所をさすり、何度となく場所が変わるそれを追うように動く手足。眠れるはずもない。
寝るのを諦めてしまえば楽になる。
痒みもおさまる。頭は静かになる。
そうして今の時間になってしまった。
薬を飲んだ。今から眠る。
こんな時間から寝たら夜眠れないんじゃないかと、リズムが崩れるのではないかと、自分でも思うが、薬は強力だ。夜に飲めば夜に眠れる。
飲めばいい話だ。薬をやめることなど出来ないのだ。
いつまでこれが続くのか。これがなくなった時がうつ病が治った時なのだろうか。
分からない。先生に聞こう。
そう思ったことが何度あったか。
結局どれも聞かないまま。
関心が薄れる。
諦める。
自分のことだから。
諦めてしまう。
おやすみなさい。