「なーんだって、なんだよ。
一軒家を建てるって言うことは、
大変なことなんだぞ」。

「そうーなんですか。でも、うちの父ちゃん、
今でも借家ですよ」。

「だから、オレもよく知らんが、
昔は、家を建てることが、う~ん、何て言うか、
ステイタスって言うか、名誉っていうか」。

「つまり、昔のサラリーマンの夢は、家を買って、
そのローンをサラリーマン人生を掛けて、
払い終えることだったわけですね」。

「そうだな。あとは、
車に金をかけること」。

「えっ、車って、ベンツですか。ポルシェですか、
まさか、赤い跳ね馬フェラーリ、テスサロッサ」。

「アホか、そんな高級車、サラリーマンが買えたら、
警察いらねーよ」。

「え、違うんですか」。

「当り前だろう。昔のサラリーマンの夢の車は、
クラウン」。