梅雨には紫陽花がよく似合います。雨に濡れた姿も美しく、梅雨ならではの風情を感じますね。紫陽花の花びらに見えるのはガクで、中心部にあるのが花なのです。
また、「美しい花にはトゲがある」とは言いますが、アジサイにも当てはまります。
アジサイは葉に毒があるのですが。青酸系の毒で、食後30分ほど経つと嘔吐、めまい等を催すことがあります。
そして、紫陽花の色には土壌から吸収されたアルミニウムイオンが影響します。水に溶けるとアルミニウムイオンになるアルミニウムは、酸性の土では溶けやすく、逆にアルカリ性の土では溶けにくくなります。従って酸度による色の変化が出てくるのです。
日本は火山地帯で雨も多く弱酸性の土壌が多いため、青系や紫系が主流ですが、欧州ではアルカリ性の土壌が多いため、赤系が主流となっています。美しい青紫のあじさいは、日本だからこそなんですね。
【雑学】紫陽花のおまじない
6月の6のつく日に、あじさいを逆さまに吊るしておくと厄除けになるといわれています。玄関に吊るせば厄除けになりお金が貯まる、部屋に吊るせばお金に困らない、トイレに吊るすと病気(婦人病)にかからないなど、いろいろな説があります。
理由は、昔から商売繁盛を願って蜂の巣を吊るす風習があり、あじさいが蜂の巣に似ていることから、金運の花とされているから。病気除けは、寝(根)付かず健康に通じるからだとされています。
紫陽花の種類にもよりますが、5月中に沖縄で開花し、6月から7月にかけて西日本、東日本を北上しながら見頃を迎えます。北海道では7月下旬から8月が見頃です。身近な紫陽花もきれいですが、各地に紫陽花の名所があるので、ぜひチェックしてみてください。