『 小説 上杉鷹山 』 仁と愛に生涯を掛けた名君 by 童門冬二 | 千葉・南九十九里から トップアスリートのウエットスーツを作る社長ブログ
恥ずかしながら、米沢の上杉鷹山を 最近まで知りませんでした。
「J.F.ケネディが、最も尊敬する日本人」と話したことをテレビで知って、これは読まなきゃいかんと、amazonした一冊です。

それにしても amazon の中古本のシステムは凄いですね。
本代¥15- 送料 ¥276- 合計 ¥291- で翌日配達されました。
新品は ¥952- 税別。まったく感心します。

 


財政破綻した名家「上杉家」の八代目として
他家より婿入りした、17歳 上杉治憲。

江戸時代後期、太平の世の中で、地方大名がしきたりを踏襲する日々。
古き慣習の轍に凝り固まった重臣達を相手に、孤軍改革の火を灯す。
その底辺には、常に「愛といたわり」があった。


優れた経営者が、まるで境地を得た哲学者のように。
研ぎすまされたバランス感覚。常に冷静な精神。前進を止まない自己革新。何よりも愛情を優先し、毅然とけじめをつける。


この話しは、経営者足るものへの、まるでテーゼのような本でした。

戒めとして
 権力は魔性のものである。
 狎れると堕落する。
 甘言や讃辞は耳に心地よいが、
 批判や辛口を遠ざける。
 そして "裸の王様" が生まれる。
 「このくらいはいいだろう」という最初の一歩が、
 奈落の坂道の入り口なのだ。

 改革の一番の肝心は
 古いことをこわすことでもなく、
 新しいことを始めるのでもない。
 始めたことをいかに維持するかだ。

上杉鷹山が残した特産品
 米沢織、絹製品、漆器、紅花、色彩鯉、笹野の一刀彫。
 現代でもすべて健在である。

本はいいなあ。