今、芸能界を牛耳っていると言っても過言ではないジャニーズ事務所


なぜ、ここまで成長してきたのかと言う事を、マーケティング的に分析していきます。


なにせ、歴史が長いのでこれだけでシリーズ化できるような内容です。

まず1回目は、ジャニーズの創世記を、マーケティング的に分析していきます。


ジャニーズの起こりは少年野球チームと言われています。元々、少年野球チーム「ジャニーズ」のコーチをしていたジャニーさんが、その中の美少年を4人選抜して、今で言うユニットを作って、「ジャニーズ」デビューさせたのが起こりです。


当時、アイドル市場にはユニットはありませんでした。と言うより、アイドルと言う市場自体有りませんでした。橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦が御三家と呼ばれていましたが、それぞれがソロ歌手であり、グループで売り出すという発想のない時代でした。


これに対し、ジャニーズは4人。それぞれに個性があり、魅力的な美少年たちです。言えば、商品ミックスです。上に書いた御三家は、自然発生的なものであり、人気が出ている人が結果的にまとまって扱われていただけで売れそうな商品に脚光を浴びさせ、相乗行為を狙ったものです。


ジャニーズの戦略の始まりは、、1人では魅力もインパクトもかけるし、当時のジャニーさんには資金力もなかったので、従来のやり方では新しいスターを生み出すことができなかった。そこで、個性の違う商品(タレント)をそろえることで、幅広い支持者を獲得するというものです


GS(グループサウンド)ブームと言うものはありましたが、ちょっと路線が違う。彼らは、ビートルズを模倣したものが多く、一部のグループを除けば、音楽性も低く、学生サークルレベル以下と言うものでした。


そういう事なので、GSを売り出すためには、それぞれに魅力あるスターがいて、それを周りが引き立てるというパターンでした。一人のスターに人気があって、それに引きずられて、他のメンバーも徐々に人気が出てきました。


でも、GSが乱立して来たときに次第に飽きられてきて、本当のスターである沢田研二と、萩原健一だけが残りました。ザ・スパイダースの井上順、堺正章はたぐいまれな才能で生き残りました。


そのような状況を見てきたジャニー喜多川氏は、一人のスターではなくそれぞれに魅力のあるスターの集まりで組むことで、新しい商品を作り、アイドル市場と言う市場を開拓し、市場に導入していった凄い人です。


マーケティング的に言えば、10代~20代の若い女性をターゲットにして、彼女らのニーズに合った商品をミックスして売り出し、それまでにないやり方で新しい市場を創造したわけです。


そのようなユニットは過去になかったので、最初は苦労したようですが、徐々に存在を知られるようになって、マスコミが取り上げ(パブリシティ)るようになり、芸能界と言う幅広い市場の中に、アイドル市場を認知させることに成功しました。


そして、そういうニーズがあると分かり、導入期から成長期に入り、成熟期に入り始めた頃、ジャニーズが解散。次に出たのが、フォーリーブスです!過去の失敗を糧に、歌はもちろん、踊りも徹底的に鍛え、そしてコントや司会もできるというユニット。ただイケメンがそろって爽やかに歌うだけではなく、明らかに魅力のある商品として、新たなアイドルユニットを導入しました


そして、売り出し方も工夫が始まりました。それは・・・?


このシリーズは続きます。