A王子のバレエ友達に
1つ年上の男の子がおってなー
基礎がきれーに入って
めっちゃ上手やったん
その子のオカンと
初めて会ったときに
『 うちは ローザンヌ本気なんで 』 って
目の中で炎がメラメラ 燃えてたんが
とても印象的やったな(笑)
年も近かったし
王子らはすぐに仲良くなって
バレエの話や
将来の夢なんかをよく語り合ってたわ
どこの親でも
我が子のことになると
めっっっちゃ熱心になるけど
その子のオカンは
小さい男の子のレンタル衣裳は
あまりエエのがないからて
裁縫教室に通って
息子のために
いっつも素敵な衣装を手作りしててん
中学に上がる前に
バレエを続けて行くんだったら
私立学校のほうがいいわよ
私立の方が面倒見がいいし
塾に通わなくても
学校で勉強を見てくれるから
公立中学に行って
別で塾に通わすより
経済的にも絶対にいいわよ
って言い切って
A王子の友達は中学受験を選択し
希望の学校に入学したんよ
彼は勉強が
あんまり好きやなかったけど
これで大好きなバレエに打ち込めるならって
必死で受験勉強頑張ってたわ
ところが
学校には入学したものの
思ってた以上に勉強が大変でさ
成績が振るわなかった生徒は
週末ごとに
勉強合宿なるものに参加させられて
勉強漬けになるんやてー
平日は授業が終わるのが遅くて
レッスンは遅刻か
来れない日もあったし
週末は強制合宿のため
レッスン出来ない日が続いて
レッスン不足になってしもて
舞台には参加できへん!
バレエコンクールでも結果がでーへん!!
っていう
悪循環に陥ってしもてん
私立の学校は
偏差値にうるさいところが多くて
バレエに熱心やったオカンも
だんだん
バレエより勉強勉強って
彼に勉強を 強いるようになって
彼の顔色はどんどん悪くなっていって
結局、バレエを辞めてしまったねん…
彼がバレエを辞めるとき A王子に
バレエのための私学受験やったのに
何でこんなことに
なってしまってんやろ…
って言うてた
彼の泣き顔が忘れられへん…(><)
バレエ
辞めたくなかったんやろな…