自動車評論家、国沢光宏さんの解説です。
ハイブリッド車の走行用バッテリーの問題で最も知りたいのが「寿命来たらどうなるのか?」というもの。先日も書いた通り、ハイブリッド車に採用されているニッケル水素バッテリーの劣化は、普通の12Vバッテリーと全く違う。12Vバッテリーの場合、弱り始めたら急速に終わってしまう。だから早めの交換が必要。
しかしニッケル水素バッテリーは穏やかに劣化していく上、寿命という概念が適当じゃないようだ。12Vバッテリーだと右肩下がりとなるのに対し、むしろ劣化の度合いはなだらかだという。も少し具体的に書く。例えば走行5万kmで容量90%になったとしよう。次の5万kmでも容量80%というイメージ。
そのあたりから、むしろ劣化の速度はなだらかになっていく。しかも劣化により容量70%になったとしよう。そのくらいじゃ全く平気。そもそもハイブリッド車の走行用バッテリーは35%以下の容量しか使っていないからだ。プリウスのEVモードの走行可能距離は、フル充電状態からゆっくり走って2kmくらい。
電費を8km/kWhだとすれば、0,3kWhくらいの消費。プリウスの電池容量は1,31kWhです。23%くらいしか使っていないことになる。おそらく容量が50%になっても走行用バッテリーとして機能すると思う。2~3年でダメになる携帯電話やパソコン用の電池と使い方も耐久性も違う。
劣化していくとどうなるか? トヨタのハイブリッドを開発している人に聞くと「最終的にはコーションランプが出ます」。したがってコーションランプ出るまでは交換の必要なし、ということ。トヨタの技術者は「ディーラーで弱ってきてます、と交換をすすめられてもコーションランプ出てなければOKです」。(