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自動車評論家国沢光宏さんの解説です。


18万台&納期1年以上となったというプリウスにこそ届いていないものの、アクアは発売一ヶ月で10万台のバックオーダーを受け、1月下旬時点での納期6~7ヶ月といったイメージ。果たして爆発的な人気にふさわしいハイブリッド車なのだろうか? 以下、キッチリ分析してみたい。

ハンドルを握った、と思って欲しい。プリウスと同じハイブリッドシステムなので『スタート』ボタンを押してもエンジンは掛からない。コーションランプ類が消え、『READY』点灯となったら準備完了。Dレンジをセレクトし、普通にアクセル踏めばモーターのパワーだけで静か&滑らかにスタートする。

エコドライブモニター で、いま何を使って走っているかがわかる

エコドライブモニター で、いま何を使って走っているかがわかる

タイヤが2転がりしたくらいでエンジン始動。ここからモーター+エンジンの両方を使って走り出す。アクセル深く踏めばエンジンをメインに使い、アクセル開度が低いときはモーター優先で走る、といった具合。アクセル戻すと瞬時にエンジンへ行く燃料をカット。モーターを発電機に切り替え、回生する。


絶対的な動力性能はヴィッツやフィットの1.5リッターエンジン車より高い。アクセル全開にした時のパワー感で言うと、1.6リッター級と同等だと思う。考えてみれば1080kgという軽いボディに、1.5リッターエンジン+モーターを組み合わせたパワーユニットを搭載している。速くて当然か。

足回りも良く仕上がっている。ヴィッツより乗り心地側に振った味付けとなっており、この点だけで評価すればプリウスより上。ほぼ同時にプリウスもマイナーチェンジしたが、やはり乗り心地の硬さを残したままだ。いろんな意味でコンパクトカークラスのモデルじゃ最も高く評価できる。


肝心の実用燃費だけれど、東京都内のように混雑した街中や、1回の走行距離が5~10km程度という乗り方で(5km以内のチョイ乗りだと10%以上悪くなる)21km/L前後。普通に流れる道だと23km/L前後。100km/hの高速巡航で25km/Lという感じ。

ヴィッツ級に乗っていて12~13km/Lという乗り方なら23km/L以上走ると思っていい。走行10万km当たりのガソリン代はヴィッツ級の120万円に対し76万円で、44万円差。したがって185万円のアクア『S』と、141万円のコンパクトカーは、ほぼ同じ生涯コストということになる。

こう書くと「アクアは169万円から買えるのでは?」と思うかもしれない。169万円の『L』は後席が手回し式のガラスになるなど商用車として使われることを想定した廉価装備車。乗用車用として使うなら179万円のLからです(当面は約5万円高のスマートキー付きしか生産しない)。

ということで、走行距離の多い人ならアクアを買うメリット大。ただ走行距離の少ない使い方だと、フィットやフィットHVの方が総合的に考えれば安い。このあたりは自分の使い方など十分考えて決めればいいと思う。もちろんアクアの価格が全く気にならなければ迷うことなく買って良いと考える。