自動車評論家国沢光宏さんの解説です。
アメリカでプリウスが売れている大きな理由の一つに「1人乗りでもカープールレーンを走れる」というものがある。カープールレーンとは高速道路の追い越し車線のさらに外側に設置された車線で、本来は「2人以上乗っているクルマ」のみ走れるというもの。交通渋滞を防ぐためのアイデアです。
通勤時、LAなどはカープールレーンを走ると距離や場所によるが、所用時間半分になるといったイメージ。それでも1人乗りが多いあたりはアメリカですけど‥‥。閑話休題(ソレハサテオキ)。いささか旧聞に属してしまうが、カープールレーン発祥の地であるカリフォルニアで大きな変化があった。
法規の期限切れのため今年7月1日からプリウスなどハイブリッドカーがプールカーレーンを走れなくなったのである。一度味わった優遇措置は、なかなか身体から抜けない。一方、間もなく発売されるプラグインプリウスはプールカーレーンを走れるようになるらしいのだ。こら大きな魅力になるだろう。
先日紹介した通り、プラグインプリウスは普通のプリウスより9240ドル高い。けれど2500ドルの連邦税額控除を受けられるため、実質的に6740ドル差。電気を使うことによるエネルギーコストの差は10万kmで2000ドルくらいになるだろう。すると4740ドル差。ここから今日の本題です。
プリウスがプールカーレーンを走れた時代、走れることに対する価値は金額換算で4000ドル程度だった(中古車価格の差から判定したもの)。こいつを勘案すれば価格差740ドル。エネルギーコストの差は使用年月降れば拡大するし、ガソリンの高騰でも大きくなる。740ドルならプラグインプリウスか?
すでにプラグインプリウスに乗り換えをする動きが出てきているそうな。もちろんトヨタだってそのあたりの動きを見て価格設定したことだろう。見事な作戦でございます。先日「アメリカでも売れまい」と書いた記事は訂正させてきただきたく。きっと予定している台数を売ることだろう。