自動車評論家国沢光宏さんの解説です。
アイドルストップの効能については案外意見が別れる。「とっても有効」というヒトもいれば「小排気量のエンジンはそもそもアイドリング時の燃料消費量が少ないため効果薄い」というものまで様々。実際、マーチやムーヴだと暖機終了後の10・15モード燃費で2km/L程度しか違わない。
果たしてどの程度有効なのだろうか? そこでエアコンが必要になってきたこの時期にジックリとテストしてみることにした次第。テスト車はアイドルストップで唯一10%超えの向上を実現した(2,5km/L改善)ヴィッツ。まずは印象から。外気温33度の中、エンジンは予想していた以上に止まる。
普通に流れていれば、全ての信号待ちで止まる。止まっている時間も30秒を超えるため、なかなか順調。しかし。都内の渋滞だと、10分もするとエンジンが止まりにくくなってしまった。おそらく電力の関係だと思われる。停止中もエアコンのファンは回っており、しかもエンジン始動に電気喰う。
やがてほとんど停止しなくなる。燃費は停止していた10分くらいは10km/L前後だったものの、徐々に悪化。なるほど10・15モード燃費の差分の10%くらい悪い9km/Lくらいで落ち着いた。参考までに書いておくと、こういった交通モード、プリウスならエアコン使っても20km/Lです。
こらアカン、ということで、停止の度にエアコンをファンまで止めてみた。するとアイドルストップはイッキに長くなる。道路状況も「流れの良い都内」という感じになってきたこともあり、燃費は向上。ただそれでも12、7km/Lに留まった。同じくプリウスなら間違いなく22km/L超えという交通状況。
もしかするとアイドルストップは期待し過ぎなのか? それとも単純にヴィッツが渋滞に弱いだけなのか? ちなみに12,7km/Lがアイドルストップ付きヴィッツの実力なら、ヴィッツ級ハイブリッドに総コストで勝てない。ヴィッツ級ハイブリッドなら同じ道路状況で25km/Lは走ると思う。
走行1万kmのガソリン代はアイドルストップ付きヴィッツで11万円。ハイブリッドだと半分で5万5千円。6万km走って33万円差。ハイブリッド168万円以下なら、6万km走るだけで元が取れてしまう。こうなると気になるのはスカイアクティブG搭載のデミオ。果たしてどんな実用燃費か?
