自動車評論家国沢光宏さんのコラムです。
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被災者を対象とした高速道路の無料通行証の交付が6月16日より始まった。興味深いことに交付の対象は素晴らしいドンブリ勘定だという。住民票のある役所の「被災証明」があればいいのだけれど、被災についての基準を設けていないのだという。つまり役所の裁量権ということでございます。
こういった時に出るのが「人間の大きさ」というか「根性の狭さ」。河北新聞によれば、宮城県は県庁所在地である仙台市の場合「動産や不動産に被害のあった世帯」としている。例えば動産である自動車が津波に流された人は、高速道路を無料で走れるということ。その他、宮城県は基本的に厳しいそうな。
一方、岩手県の県庁所在地である盛岡市は市内にいた人全てが対象。平泉町、遠野市、雫石町など、停電した地域も被災であるということで無料通行証を出してくれる。茨城県も停電や断水で被災証明を出す。福島県いわき市も全域が対象。今回の措置、東北地方の経済を活性化しようという狙い。
宮城県の行政を援護するなら「高速道料金を少しでも稼げるように」ということなんだろうけれど、この時期に宮城県で必要なコンセプトとは思えない。日本のシンドラーと呼ばれ、多くの人に「命のビザ」を発給し未だに感謝されている千原千畝氏を少し見習うべき。宮城県だったら絶対発給しなかったろう。
いずれにしろ早ければ秋には東北の高速道路の全面無料化が始まる可能性大。といったことを考えれば、盛岡市くらいのコンセプトで被災証明を出して丁度いいと思う。セコい人間に裁量権を与えるとロクなことにならない、というお手本でございます。宮城県も住民のことを思慮し、考え直した方がいい。