京都市北区の常楽院の釈迦(しゃか)如来立像(重文)が文化財保護法で義務付けられている届け出のないまま、住職の債権者側に借金の担保として預けられていることが10日、文化庁への取材で分かった。住職は同庁に「借金を返せばすぐに戻ってくる」と説明したという。
この像は清凉寺(右京区)の国宝・釈迦如来立像の模刻で常楽院の本尊。文化庁によると、97年に京都国立博物館へ寄託されたが、04年に寺から「本堂に祭りたい」と申し出があり、同12月に寄託を一時解除した。ところが、文化庁と京都府教委が直後に寺へ確認したところ、本堂に像はなく、他へ預けたとの説明を受けた。
文化財保護法は、重文の保管場所の変更に際し、文化庁長官への届け出を義務付けているが、罰則はない。文化庁は詳細を明らかにしていないが、像の所在や保存状態に問題のないことは確認。「重文とはいえ、個人や法人の所有物。保持を強制することは難しい」としている。
京都府警が先月、法人格の購入を持ち掛け、東京の出版会社から700万円をだまし取ったとして詐欺容疑で住職らを逮捕。住職はその後、処分保留で釈放されている。
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