台湾系大手電子機器メーカー、富士康集団(フォックスコン)の中国工場で自殺者が相次いだ問題で、調査を行った中国一流大学の共同チームが、同社が労働者を酷使し、労働条件に違法性がある疑いが濃厚だと結論づけたことに対し、フォックスコン側が異議を唱える声明を発表した。
フォックスコンは世界最大級の家電メーカーで、アップルのiPadや、アップル、ソニー、ヒューレット・パッカード、ノキアなど大手各社のスマートフォンなど、さまざまな人気商品を製造しており、中国国内では100万人近くを雇用している。今年に入り、中国南部深センの工場で自殺者が続出したことから、労働条件をめぐり、非難が集中していた。
調査は中国にあるフォックスコンの12工場で2か月にわたり、約1800人の労働者を対象に行われた。90ページに及ぶ報告書は労働条件のほか、学生インターンの酷使や違法残業のまん延、被雇用者への暴力などを含む深刻な労働問題について、フォックスコンが対応を怠っていたと指摘している。さらに、一連の自殺発生後に同社が約束した、賃上げを含む改善策が実行されていない点も挙げている。
しかし、フォックスコン側は声明で、報告書が指摘した各問題ごとに、ひとつずつきっぱりと否定した。
賃上げについては、85%の労働者の最低賃金を引き上げたと回答。残る15%の労働者については、賃上げに必要な業績評定が終わっていないと説明した。
また労働者たちは、超過勤務は日常的で、1月当たりの労働時間は残業時間制限の2倍を超えていたと証言したが、フォックスコン側は、実質的な平均残業時間は法の範囲内で、労働者は法律上、残業制限の分散を要求もできると回答した。
職業訓練校との提携で合法的に雇った学生インターンを酷使しているという指摘については、インターンが法律の枠内で自主的に残業をすることがあったとした上で、すべてのインターンの残業禁止を徹底させるため、鋭意努力しているところだと説明した。
最後にフォックスコンは、同社が操業する都市の経済発展に寄与し、すべての法律を尊重し、従業員に関する問題について労働組合と協力していると総括している。