シャープは20日、電子書籍の専用端末2機種を年内に販売すると発表し、画面サイズが5.5インチと、10.8インチのタブレット型の試作機を公開した。価格は未定。米アップルのスマートフォン「iPhone」(アイフォーン)や、「iPad」(アイパッド)を意識したサイズで、電子書籍のプラットフォームの国内競争が激化しそうだ。
シャープは出版社や印刷会社などからコンテンツの提供を受ける。また、専用端末を販売するだけでなく、書籍を電子化する編集作業から、通信によるコンテンツ配信に関するシステムまで総合的に提供し、出版社や通信事業者に採用を求めていく。
シャープは、ルビや禁則処理など日本語の縦書き表示にも適した電子書籍フォーマット「XMDF」を提唱しており、これまで主にマンガなどの配信に採用されてきた。今回、このフォーマットを拡張した次世代型を開発した。このフォーマットを使えば、印刷用に作成したデータを電子用に変換するのが容易だ。さまざまな画面サイズで最適なレイアウトになるよう自動変換する仕組みもあり、携帯電話など今回公開した試作機以外の端末でも読書が楽しめるという。
印刷会社では、大日本印刷と凸版印刷が協力する。新聞社では、毎日新聞社や日本経済新聞社、西日本新聞社がコンテンツを提供する予定。経済誌では、週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、プレジデントなどが参加する。
東京都内のホテルで会見したシャープの大畠昌巳執行役員は「端末ビジネスではなく、コンテンツを素早く電子化する仕組みと合わせて総合的に電子書籍事業を展開する。日本の書籍文化に合わせた方式で、海外企業より優位に事業展開できる」と述べ、電子書籍ビジネスで先行するアップルなどに対抗していく考えを強調した。
また、電子書籍事業の海外展開もはかり、米国では大手通信事業者のベライゾンを通じた事業展開を準備していると発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100720-00000016-maiall-bus_all