徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説 -190ページ目

徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

SJウォンキュ妄想垂れ流し小説ブログです。 
とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!

青々とした木々が少しづつ減って、葉が落ちた木が増えてきた。
季節が移って落ちるのとはまた雰囲気が違っている。
それでもまだ木々は緑をなんとか留めようとしているだけマシかもしれない。
下生えはほぼ枯れた草と乾いた土だ。
 
「繋がっている森なのに同じ森だとは思えないな」
 
ぽつりと呟いた言葉に運転手が返事をくれた。
 
「こちらは乾季に入りますからね」
「乾季…そっか…」
 
暫く走っていると車の横に突然バイクが併走し、静止の指示を手で出した。
チャンミンが腰にかけている剣の柄に手をかけて、目を眇める。
 
「大丈夫ですよ」
 
柔らかい声でそう言って窓を躊躇なく開けた運転手の顔を見てヘルメットを脱いだバイクの青年は微笑んだ。
 
「ジンギヒョンだったのか」
「悪いね、ミノ。隣国からのお客様なんだけど」
「そうなんだ。今、そっち防火帯を作ってるから迂回をお願いしたいんだ。先導するからついてきて」
 
中を覗く様子もない青年の態度にこの運転手が余程信頼されているのだと悟る。
窓を閉めて振り返ったジンギは先程の青年に負けず劣らずの柔らかな表情を作った。
 
「そういう訳で申し訳ありませんが迂回します。安全を優先いたしますので、どうぞご安心ください」
 
バイクに着いて走り出した車が森を抜ける頃には、離れた場所から煙が上がっているのが見えた。
砂埃と乾燥した草が燃えた煤で汚れた青年達が笑いながら作業しているのが見えた。
先程と同じように手だけで離れると合図をしたバイクがそちらの集団の方に走っていく。
彼もあの中に混ざって同じように作業をするのだろう。
閉じた車の中にも少しだけ煙の臭いがする。
 
「防火帯…?」
「乾季に入ると山火事などが発生しやすくなるので街までの延焼を防ぐために可燃物がない状態の地域を作ります。可燃物をなくすということは予め燃えるものを燃やしてしまうというのが一番早い方法ですね。これから本格的に雨が降らなくなり、水が貴重になる前に作っておくんです」
「それじゃあ、あの火が燃え広がることはないってこと?」
「絶対とはいませんが。そのためにあれだけの人数で寝る時間を削って監視して作るんです」
「…大変だ」
「そうですね。でも年に一度のことですからお祭り騒ぎみたいになっていますけど」
 
寝る時間まで減るのなら多少は変なテンションにもなるのだろう。
でもきっと厳しい仕事だと思うより、楽しい祭りだとでも思った方が気分的にはいいはずだ。
どこの国にも自分たちと違う風習や習慣はあるだろうが、この国の人たちは大らかな感じがする。
国内の治安や政治が安定している証拠だ。
穏やかな街を抜けて城壁が見える頃。
キュヒョンは大きく息を吸い込んだ。
堀に架かる橋を渡って、中に入る。
城の入り口に到着し、車を降りると中から足早に出てきた青年に頭を下げる。
白の正装に王家の紋が入った紋章を付けているということは王家の人間なのだろう。
その証拠に両脇に居る門番の兵士が慌てた様子で敬礼した。
 
「初めまして。…レイナ姫?」
「…お初にお目にかかります」
「あ。僕は…あぁ、今はいいか。そのうち説明するね。どうぞ中へ。王がお待ちだから。そちらは姫の侍従と護衛かな?姫が不安なら一緒に来てもらっても大丈夫だけどどうする?」
 
ニッコリと笑った頬に出来る笑窪が印象的だ。
小さく頷くと「じゃあ一緒にどうぞ」と中に案内される。
見た感じの年齢からしてこの人が王子なのだろうか?
この国には王子は一人だけだと聞いているし。
大広間にでも通されるのかと思えば、どう考えても国王の書斎だとしか思えない部屋に招かれた。
書類が積まれた机の上の狭いスペースを駆使して何やら作っている青年が顔を上げる。
 
「あー…き…アンタがレイナ?」
 
違いますけど。
そう思いつつドレスの裾を上げて頭を下げると少しだけ面白そうに笑ったその青年は立ちあがって高らかと宣言した。
 
「どうも。俺が国王のヒチョルだ」
 
…国王…国王だと!?
片手に作りかけのプラモデルを持ってるこれが国王だと!?
それこそ少ししか年齢が変わらないじゃないか!
ってことは、王子って…。
キュヒョンの後ろでジョイとチャンミンが下げていた頭を更に深く下げる気配がして眩暈を覚える。
これのどこが政略結婚じゃないっていうんだ。
相手はどう考えても…子供じゃないのか?
しかも下手すれば10歳にも満たない。