【オールメンバー】シュガー・ナイトメア 5 | 徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

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SJウォンキュ妄想垂れ流し小説ブログです。 
とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!


全員が揃っていたところで何も状況が変わる訳でもないし、何より部屋に9人は狭くて敵わない。
その場で解散とはなったもののドンヘは当然のようにウニョクの様子を見ると言う名目で(そんなものはなくても謎のジャイアニズムを発揮してウニョクの部屋を陣地にするつもりだっただろうが)2人で部屋に帰って行った。

「じゃあ、俺もリョウガの様子見ておくよ」

と、イェソンが言うと楽しそうに笑ったリョウクはスキップしそうな雰囲気でイェソンの後に続いて。
下手に一緒に居ると言えば必要ないときっぱり断られそうなキュヒョンにはシウォンが下から尋ねる。

「キュヒョナ、一緒に居ていい?」
「…うん」

仕方なくと言う雰囲気は出しているが、やっぱり不安があるのだろう。
何時もなら良くて「ご自由に」くらいだろうか。
部屋に残された2人といえば。

「ヒチョラ、部屋戻っていいよ」
「はぁ?この状況で?」
「自分だけじゃないならまぁ、いいかって気がしてきた」
「そんな気になるな。気のせいだ」
「なんだよそれ」

ベッドに転がって枕に顔を埋めたイトゥクがボソリと言う。

「なんか気まずい」
「今更か」
「こういう時相談できそうなのヒチョラしか思いつかなかった」

ベッドに上がってイトゥクににじり寄ったヒチョルはベッドベッドを背もたれにして足を投げ出した。

「だろうな」
「当然みたいな言い方やめろ」
「このメンツだしな。なんせお前俺以外友達いないんだろ?」
「それもう忘れろ。居るから。いっぱい居るから」

ほんのりと染まった耳が見えて、その体温に触れたくなった。
とは言え。
いきなり耳に触れるのもどうかと思い、髪をクシャリと撫でると、ようやくイトゥクがこちらを見た。

「大人になってから人に頭を撫でて貰うなんてこと早々無いよね」

サラサラとした髪質を楽しむように撫でているとゆっくりと目を閉じる。

「今日は疲れた」
「俺もだよ」
「眠い…」

眠いとか。
これ、大丈夫なんだろうか?
いや、まぁ、寒い訳でもないから寝たところで天に召されるとかそんなことはないだろうけど。
肩を揺すると面倒くさそうに瞼を開けて「何?」と言いたげに見上げてくる。
手を引いて何でもないと手を挙げるようにジェスチャーすると、また目を閉じた。
規則的な呼吸。
気持ちよさそうに眠っている。

「なんなんだよ、こいつ」

ぎゅっと鼻を摘むと「フガッ」っと変な声を出すイトゥクに笑ってヒチョルは少し離れたところに横になると、眠れる気がしないと思いながらも目を閉じた。
はず、なのに。
肩を揺すられて目を開けるとイトゥクが自分を見下ろしている。

「ヒチョラおはよ。戻った!」
「そーかよ…」

上体を起こすと、前髪を掻き上げていつもどおりのイトゥクを見てため息を落とした。
そして人間タフに出来てるんだなと自分で自分に感心もした。
しっかり、ぐっすり眠っていたらしい。
なんなら普段よりよく眠れた気すらする。
バタバタと洗面所で諸々確認してるらしき派手な音が耳に届いて自分も身支度を整えなければとは思いつつもまずはいつもの日常を味わいたい。

「…コーヒー飲みてぇ…」
「ラウンジ行く?」
「だな」 

プレミアムフロアを貸し切っているため、専用ラウンジがあったのを思い出したイトゥクの提案に首を縦に振って足を向ける。
ラウンジのゆったりした椅子にはすでに先約がいて、バカみたいに絵になる男が英字新聞片手にコーヒーを啜って、その前には後髪がピコンと跳ねた末っ子がミルクティーの入ったカップを両手で持ってぼんやりとしている。

「早いね、二人とも。眠れた?」

イトゥクの言葉にキュヒョンか頷く。

「部屋に戻ったら眠くて、すぐ寝たよ」
「キュヒョナもかー」
「起きたらスッキリしてるし、もとに戻ってるし」

立ち上がったシウォンに「ヒョン達コーヒーでいい?」と聞かれて頷くとカウンターに向かう背中を見送る。
その背中を親指で示したヒチョルがキュヒョンに尋ねた。

「あいつは眠れたのか?」
「ヒョンも寝たって言ってたし、スッキリした顔してるから眠れたんじゃない?」
「見た目いつもと変わらん」
「そうかな?」

戻って来たシウォンからコーヒーのカップを受け取る時にマジマジと顔を見てみるが、やっぱり分からないなとヒチョルは思う。

「おはよー!皆戻ってるー!?」

ライブの挨拶なみにテンション上がったリョウクがラウンジに入ってくる。

「元気だな、おい」
「元気だよ。めっちゃ寝た」

眉を顰めたヒチョルを尻目にビュッフェに並んだ色とりどりのフルーツに目を輝かせながら歩み寄るリョウクの後ろから入ってきたイェソンがソファーに沈み込む。

「お前は、寝たのか?」
「…眠れたんだよ。あの状況で」

納得いかないといった顔で呟くイェソンは正しい。
普段何事もなくても神経質なイェソンがゆっくり眠ったというのは驚きだ。

「ヒョン達は食べないの?」

トレイの上には山のように盛られたサラダにフルーツ、小ぶりのパンが数種類。
しっかりタンパク質のある食材も載せられたトレイを嬉しそうにリョウクが軽く掲げる。

「美味そう!」

聞かれた「ヒョン達」とは違う場所から聞こえた声の主は迷うことなく二人でビュッフェカウンターに向かう。

「彼奴等すげぇな。いろんな意味で」
「ヒョクとドンヘだしね」
「ヒョン達それ答えになってない」
「あれはニコイチの生き物だと思えばいいよ、もう」
「…いや、何で寧ろ全員冷静なんだよ」
「このドレッシング美味しっ」

其々がそんな言葉を並べた横、いつの間に居たのかひょっこりと顔を出したシンドンが「で、皆調子はどうなの?」と尋ねる。
其々の表情を滲ませながらも全員が「調子はいい」と返事をすると安心したように笑った。

「疲れを取るくらいのことはしておかないとだよね」

その言葉に引っ掛かったのはキュヒョンだ。

「なんかヒョンがそうしてくれたみたいな言い方じゃない?」

サプリを持っていたのは確かにシンドンではあるけれどサプリの効力であるなら、ただ「疲れが取れたならよかった」と表現すべきところだろう。

「キュヒョンの感が良さそうなところ気をつけないと、とは思ってたんだけど」

シンドンはにこやかにエレベーターの方に向かう。
一度振り返ると片手を挙げた。

「楽しそうだったからつい長居しちやったよ。じゃあ」

メンバー全員呆気に取られたようにその様子を見てシンドンが乗り込んだエレベーターのドアが閉まるのを確認すると、二基のあるもう片方が開く。
そこに居たのはキャリーケースを引いたシンドンだ。

「は…?」

誰の口からかそんな言葉が落ちた。

「おはよう。全員揃ってお迎えとはVIPな気分」

ははっと笑うとキャリーケースを端に置いてマフラーを外しながら「おなか減ったー」とカウンターに向かうシンドンの背中を見てヒチョルが隣のイトゥクの肩をバシバシと叩く。

「何で今来たみたいなことになってるんだ?」
「痛いよ。ってか、今、来たよね。間違いなく」

シウォンがシンドンの元に行き、戻って来て椅子に腰掛けるとテーブルに肘を付き指を組んで項垂れた。

「今日こっちに来るって言ってなかったかって言われた。そして聞いてたような気がする」

そういった後に何故か祈りの言葉を捧げだした相手に苦虫を噛み潰したような顔でそれを指差してメンバーに目を遣るキュヒョン。
フォークに刺したミニトマトがポトリと落ちて、やっと現実に戻ってきたリョウクが叫ぶ。

「どういう事!?」

その叫びにやっと思考再開したイェソンが叫んだ。

「じゃあ、あれ、誰だよ!? ってか!みんな冷静だな!」
「冷静じゃねぇわ!」
「ちょ!マネージャー!昨日の飛行機の席、俺の横シンドン居たよね!?」

朝から賑やかだな、とラウンジに入ってきたマネージャーがその問に首を傾げる。

「…イトゥクさんの横、空席でしたよ?」
「…ありえねー!」
「嘘だろ…じゃあ、俺たち何飲まされたの…」
「でも、体調いいのはありがたいけど!」

トレイを持ったドンヘとウニョクが何事かと近づいて来る。
そう言えばこの二人はあの瞬間を見ていない。
二人に話をしている途中でシンドンも寄ってきて事情を説明するとシンドンは笑顔で「またまたー」と手をヒラヒラさせた。
ウニョクはドンヘの背中に隠れてシンドンの顔を恐る恐る見ている。

「そういうの苦手なんだってば!」
「皆で何言ってるの?俺をからかうだけの為にそんな壮大な話作った?」

そんなシンドンに今度はドンヘが「またまたー」と笑う。
2人で「またまたー」と言い合っている平和な光景に頭を抱えて、キュヒョンは「夢であれ…」と呟いた。
そして誰より早く立ち直ったリョウクが全員に言い含めるように言う。

「夢!夢だったんだよ!全員同じ夢見たんだよ!そういう事にしとこ!」
「えー…」
「妖精の悪戯とかより現実的じゃん!それに体調いいし!」
「うーん…」
「はい!決定!みんな、ご飯食べよ!美味しいよ!」

納得出来ない様子のまま、けれど納得する術もなく。

「夢、な」
「だな」
「…悪夢だ」
「コーヒー飲んで目覚まそうかな」

とりあえず其々が落とし込む作業には持ち込んだのを確認してリョウクが小さく呟いた。

「うん、考えてたってわかんないのは昨日わかったし。よくわからないけどこいつらなら楽しむんじゃね?的な判断を神様だか、妖怪だか、妖精だかがしたんでしょ」
「だなー。夢なら夢で楽しめよ的な」

キュヒョンの一言にメンバー全員がどよめく。

「キュヒョナ熱でもあるのか!?」
「一人サプリメントの影響出てる!?」

こめかみを引き攣らせたキュヒョンが叫ぶ。

「そんな訳あるかぁぁ!」

ただ見てしまったのだ。
小さな羽根の生えたリョウクみたいなのが金色の光を残しながら飛んでいたのを。
それこそ絶対言わないけれど。
いや、夢だ。
夢だと思いたい。

自分の額に掌を当ててくるシウォンや肩を掴んで揺するドンヘやソーセージの刺さったフォークをこちらの口元に持ってくるリョウク。
信じられないというか、信じられない事が起こったとて結局何時もどうりなSUPER JUNIOR。

そんな彼らは今日も何処かでワチャワチャと大騒ぎしている。
世界中の妖精達はそんな彼らを愛してやまないのである。