【TVXQミンホ】 crank up 11 | 徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

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とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!

カットがかかった途端周りのスタッフやキャストから盛大に拍手が起こる。

 

「ボアさん、ユノさん、チャンミンさんクランクアップです!」

 

花束を渡されて挨拶をする。

ああ、終わったとホッとすると同時にこれでユノと頻繁に顔を合わせることもなくなると思うと寂しくも感じた。

いや、まぁ、打ち上げ後に非常に顔は合わせ難い状況になるだろうけども。

だからチャンミンはそれまでの時間を今までになく大事に過ごしている。

 

「チャンミンこの後時間ある?」

「大丈夫ですけど」

「いい店見つけたんだけど飲まないか?この近くなんだけど」

「行きます」

「いい返事だなー」

 

嬉しそうにそう笑う。

いやもう。

ふにゃふにゃに酔っ払った彼を放っておこうものなら襲われかねない。

男女問わずなのは身をもって思い知った。

実際は格闘技の有段者だし心配はないのかもしれないけれど、彼は女性にそれを行使しそうな人じゃないし。

今までも何気にマネージャーや周りのスタッフに守られてたのだろうが、絶対に自覚はない。

あの人自分がとんでもないフェロモン撒き散らしてるの気づいてなさすぎる。

ふにゃふにゃになる前に止めるか、きっちりと家に送り届けるか。

どっちにしても目が離せない。

 

ユノに連れていかれた店は落ち着いた雰囲気の個室のある店だった。

珍しい銘柄のクラフトビールを頼んで、フードメニューはユノに任せる。

いろんな物を少しづつ食べたい彼はチャンミンと一緒の時には嬉々としてメニューを選ぶ。

 

「やっぱりチャンミンの食べっぷり最高!」

「それは褒められてますか?」

 

運ばれてきた料理を口にしながらそう言うと、同じように大きなチキンを口に入れてユノは大きく頷いた。

 

「食べるのすらカッコいいとか、なんだよそれってなるじゃん?」

「すいません、ちょっと意味がわからないんですが」

「解れよー」

「無理ですよ」

 

食べるのがかっこいいはさすがにわからない。

ユノの食べる姿は可愛いと思えるし、たまにエロスを感じるけど。

食欲は性欲の導線ともいうから、それは好意と比例するのかもしれないな、なんて考えて。

それならユノもチャンミンに多少なりとも好意は持ってくれてるといいなと希望的観測をしたくなるのはどうしようもない。

 

「ドラマの打ち上げ終わったらチャンミン飯食べたりする機会減るのかなぁ」 

「そうですねぇ。スケジュールは今みたいに合わないとは思いますけど」

 

今はどちらもドラマ撮影を軸にしていたけれど、これからはそうもいかない。

 

「えーー!つまんねぇ!」

「…ちょっとユノさん。もう酔ってる?早くない?」

「チャンミンは!? 俺と飯食ったりとか!楽しくねぇの!?」

「楽しいですよ。ユノさん見てるのが楽しいですから」

「なんだよ、それ」

「言葉のままです」

 

なんなら始終表情筋緩めて見てられますが?

…というか。

気づいたらいつもは1杯飲んでその時の調子に合わせて飲んでる人がそこそのペースで飲んでいる気がする。

なかなかのご機嫌具合でふわふわと笑っていて、それはそれで非常に可愛いとは思うのだけど。

 

「楽しいならこれからもよろしくしてくれよなー」

「…はい」

「それ!なんで躊躇する!嫌いか!俺のこと嫌いなのか!?」

「嫌いじゃないですよ!嫌いな人とさしで飲むほど俺は出来た人間じゃないんです!ちょっとマジであんた酔ってますよね!?」

「酔ってるよ!悪いか!」

「…悪くはないです。けど、僕この前言いましたよね。諸々保留でお願いします」

「これも保留か」

 

悪くはないですが、あんまり突っ込まれたくはないところ突っ込んで来ないでください。

打ち上げまでは気まずくなりたくないので。

チャンミンの心の嘆きが相手に伝わるわけもない。

はぁぁ、とため息を吐いたところで両頬をがっちりホールドされて、ユノの顔が目の前にあった。

 

「近いですよ!」

「かっこいい顔が見えないから」

 

じーっと見つめられて居心地が悪くなる。

この状況をどうにかしたいが、どうしていいものかわからなくて咄嗟に出た言葉は自分でもそれかよ!と突っ込みたくなるものだった。

 

「ユノさんって本当に僕のファンなんですねぇ」

「うん。好き」

 

ニッコリ笑われて、自分でも分かるくらいに耳が熱くなる。

天然って恐ろしい。

 

「最初はさ、悔しかったんだ。俺がやるかもしれなかった役に抜擢された奴ってどんな奴だろうって。でも、ドラマ観てチャンミンが選ばれた理由がわかった。それに凄く努力してるんだろうなって分かるくらいに芝居もどんどん上手くなってたし。でもアーティスト活動だって手を抜いてなくて、素直にかっこいいなって思ったんだよね」

 

最初のドラマはアイドルだからという話題性での抜擢だと言われるのが悔しかった。

ドラマに携わって居る人たちがその役のオーディションをやったにも関わらず結局は自分に声が掛ったのは脚本家が自分の書いていたイメージにぴったりだからと推したことが理由だったらしい。

勿論それだけで決まったわけではないだろうけれど、心無い噂話はどこからともなくじわじわと広がってねっとりと足を掬う。

だからこそ、その不安を払拭するために自分なりに努力したのだ。

ライブ活動との両立で、途中心身ともに疲弊したこともあったけれど、ちゃんとその頑張りを見ていてくれた人が居るのはありがたいし、その一人にユノが居てくれたのは純粋に嬉しい。

 

「だからライブとかも観てみようって思って。そしたらもう、めちゃくちゃカッコよくて。チャンミン元々の才能はあったにしても、ちゃんと努力で身につけたものが沢山あるだろ?そういうのマジでかっこいい。普段から良い奴ってところもポイント高過ぎてさぁ、ほんと好きだわ」

 

褒めてもらえるのはありがたいが、なんだかモヤモヤする。

この人本当に厄介だ。

 

「ユノさんさっきから、好きとか連呼してますけど、マジで気をつけてくださいよ!? スキスキいわれてその気になっちゃう人、絶対いますからね?しかもあんた自分が人を魅了しちゃうとか全然思ってないんですか?そのうち襲われますよ!?」

「…なんか怒ってる?」

「怒ってません!心配してるだけです!」

「…なんだ、それー。そういうところも好きだぞ?」

「だから!それ!」

「どれ?」

「好きを連呼するなって話ですよ」

 

納得したような顔で頷いてユノはコトリと首を傾げた。

 

「だって好きなものは好きだし」

「…ありがとうございます」

「俺さぁ、自分が言った呪いの言葉のせいで気づいたとこがあるんだよ」

 

先程自分のファンになったと言ってくれた切っ掛けでもあった出来事のせいでユノが言った言葉が呪いになっているのだと教えてくれたのは少し前。

 

「自分を知って認めないと、そこから進めなくなっちゃうんだ。だから言っとく。ずっとチャンミンが好きだったよ?」

「…ファンとしてですよね?」

「それも含めて」

「…酔ってますよね?」

「酔ってるよ」

 

ふふっと笑ったユノの真意が全くつかめない。

これは自惚れてもいいものなのか。

それとも勘違いしてはいけないものなのか。

少し温くなったビールを喉に流し込んでグラスを置く。

 

「かっこよすぎて狡いですよ、あなた」

「色々保留にする方が狡いんだよ」

 

なるほど。

確かに。

 

「バレてますか?」

「そう言われるってことはそういう事?俺は自分に都合が言いように解釈してるのか測りかねてるんだけど」

「僕はユノさんみたいに明確にどこが好きって言えませんけど。自分が思ってた『チョン・ユンホ』とは全然違ってて、会うたびにいろんな面が見えて、人として好きだと思ってたんですけど」

 

そう。人として好きだと思っていた時からきっと好きだった。

そもそも自分のパーソナルスペースにすんなり入って来た時点で他の人とは違っていた。

 

「あなたがいいって、思っちゃったんですよ」

「うん」

「ユノさんが好きです」

「…やっと言ったな、チャンミン」

 

満足気にジュースみたいに甘い酒で唇を濡らして笑ったユノが、多分アルコールのせいじゃない紅をほんのり頬に乗せていて、やられたなと笑いが込み上げる。

 

「酔ってるんですよね?」

「酔ってない」

「結局僕に言わせるとか狡くないですか?」

「狡いのはお互い様。それに大人は狡いんだよ」

 

そう言って笑ったユノがやっぱり綺麗でこっちが照れる。

 

「…奢ってくださいね」

「いいよ」

「じゃあ、このメニュー表にあるクラフトビール全部味見します」

「あはは。チャンミン可愛いなぁ」

「あんたの方が可愛いですよ」

 

やっぱり首を傾げて笑う彼を可愛いと思うのと同時に、とんでもないのに惚れたなと呆れて。

それでも嬉しくて、今までと別の種類で持て余してしまいそうな感情はやっぱり厄介だなと思いつつも幸せだと叫びたくなった。

 

そんなハッピーエンドのクランクアップ。