【56日目】
チョウミの助言とおり、父と同年代の同じ学科を専攻していた教授がいた。
現在はS大学の理学部の教授をしているらしい。
父親の親友の事を探していると詳しい内容は伏せながらも事情を説明すると、快く時間をとってくれた。
こちらの大学にはまた耳慣れない惑星学科なるものがあるらしい。
自分が知らないだけで世の中には宇宙や自然を研究しようとする人間は多いようだ。
現在はS大学の理学部の教授をしているらしい。
父親の親友の事を探していると詳しい内容は伏せながらも事情を説明すると、快く時間をとってくれた。
こちらの大学にはまた耳慣れない惑星学科なるものがあるらしい。
自分が知らないだけで世の中には宇宙や自然を研究しようとする人間は多いようだ。
「ウォノの子供が今はあの大手の会社の社長だなんて驚くよ」
そう言って笑った教授は学生時代の父の事を色々と教えてくれた。
自分の知らない父親が少しばかり形作られていく。
自分の知らない父親が少しばかり形作られていく。
「親友というのは多分チョ・サンミンの事じゃないかな。あの二人は天体観測が好きで、よく一緒に見に行っててね。何度か誘われたけど毎回はつきあってられなかったなぁ」
姓も天体観測という叔母が口にした言葉とも一致する。
ほぼ間違いないだろう。
ほぼ間違いないだろう。
「そのサンミンさんにお子さんが居ませんでしたか?」
「卒業してから会うこともなかったけど、結婚して子供が生まれたっていうのは聞いたよ。彼がなくなってからはどうしたのか…」
「じゃあ…子供の事は分かりませんよね…ギュヒョンという名前かもしれないのですが」
「卒業してから会うこともなかったけど、結婚して子供が生まれたっていうのは聞いたよ。彼がなくなってからはどうしたのか…」
「じゃあ…子供の事は分かりませんよね…ギュヒョンという名前かもしれないのですが」
その言葉を聞くとその教授は驚いたように目を見開く。
「サンミンの子供の名前は分からないけど、チョ・ギュヒョンという名前なら知ってるよ。それが君の探している人かは分からないけど」
そう言って積み上げた資料をどけながらその後ろの棚から何かを探し出した教授は手にしたファイルを捲って、あるページを広げるとシウォンに一枚の写真を見せた。
「その後ろの左から二番目に写ってる子がそうだけど」
同じ学科のメンバーなのだろうか。
集合写真のようなそれの言われた場所に写っているのはシウォンの知っているキュヒョンだ。
集合写真のようなそれの言われた場所に写っているのはシウォンの知っているキュヒョンだ。
「…連絡先とかわかりませんか?」
「学生の頃に使っていた携帯とかならわからなくもないけど…多分使ってないと思うよ。彼は勉強熱心だったよ。ただ、詳しいことは分からないけど色々プライベートの方では問題もあったみたいでね。卒業してからは誰とも連絡を取ってないようだし」
「そうですか…」
「学生の頃に使っていた携帯とかならわからなくもないけど…多分使ってないと思うよ。彼は勉強熱心だったよ。ただ、詳しいことは分からないけど色々プライベートの方では問題もあったみたいでね。卒業してからは誰とも連絡を取ってないようだし」
「そうですか…」
多分誰も連絡先を知らないのではないかと暗に含んだ言葉にシウォンもそれ以上は追及できなくなった。
それでもただ一つだけの可能性を思い出す。
丁寧に礼を述べて、大学を出るとシウォンは電話をかけた。
それでもただ一つだけの可能性を思い出す。
丁寧に礼を述べて、大学を出るとシウォンは電話をかけた。
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「…本当にすいません」
恐縮した様子で自分の前に座っているのはチョウミだ。
結局あの後、ヒョクチェに電話をかけて、チョウミに連絡を取ってもらった。
以前チョウミがS大学の理学部に妹が行っていたと話していたからだ。
彼の妹ならキュヒョンと同じくらいだろうか。
学科は違っていてももしかしたら知っている可能性はある。
そして、その期待は裏切られることはなかった。
キュヒョンのことを知っているという。
チョウミに聞き出してもらうのも手間だし、もしよかったら会って話をさせてもらえないかと頼むと「兄と一緒でもよくて、食事でもごちそうしてもらえるのなら」と、こちらが快諾できる条件で了承してくれた。
そして、都合がいいと言っていた時間と場所で待つこと30分。
未だ彼の妹は現れていない。
結局あの後、ヒョクチェに電話をかけて、チョウミに連絡を取ってもらった。
以前チョウミがS大学の理学部に妹が行っていたと話していたからだ。
彼の妹ならキュヒョンと同じくらいだろうか。
学科は違っていてももしかしたら知っている可能性はある。
そして、その期待は裏切られることはなかった。
キュヒョンのことを知っているという。
チョウミに聞き出してもらうのも手間だし、もしよかったら会って話をさせてもらえないかと頼むと「兄と一緒でもよくて、食事でもごちそうしてもらえるのなら」と、こちらが快諾できる条件で了承してくれた。
そして、都合がいいと言っていた時間と場所で待つこと30分。
未だ彼の妹は現れていない。
「大丈夫。こっちが無理言ったし」
「無理じゃないですよ。大体時間も場所も指定したきたのは妹ですし…」
「無理じゃないですよ。大体時間も場所も指定したきたのは妹ですし…」
はぁ、とチョウミが息を吐きだしたところにフラフラとした足取りの女性が入ってくる。
ガツンと入り口近くのショーケースにぶつかって、ケースに謝りながらずれたメガネを押し上げた。
きょろきょろと店内を見渡すと、こちらにやってくる。
ガツンと入り口近くのショーケースにぶつかって、ケースに謝りながらずれたメガネを押し上げた。
きょろきょろと店内を見渡すと、こちらにやってくる。
「…すみません。お待たせしました。兄がお世話になっております」
「ジア…また、そんな恰好で…」
「ジア…また、そんな恰好で…」
シンプルなニットにデニムパンツ。
どうやら白衣らしきものを纏った上からダウンのジャケット。
肩までの髪をきゅっと後ろで一つにまとめてはいるが、長めの前髪がメガネを半分隠している。
化粧っ気はないがそれでもさすがにチョウミの妹というだけあって美人の部類に入るだろう。
キュヒョンを初めて見た時を思い出した。
どうやら白衣らしきものを纏った上からダウンのジャケット。
肩までの髪をきゅっと後ろで一つにまとめてはいるが、長めの前髪がメガネを半分隠している。
化粧っ気はないがそれでもさすがにチョウミの妹というだけあって美人の部類に入るだろう。
キュヒョンを初めて見た時を思い出した。
「こちらこそ、無理を言ってすみません」
「いえ。キュヒョン先輩のお話を聞きたいってどんな人なのかと…」
興味がありました、そう言って微笑む。
「ジア、せめて白衣くらい置いてこれないの?」
「あ…。忘れてた」
「人に会うんだから少しくらい化粧も…」
「めんどくさくて。…ほんと、お兄ちゃんと私、中身が逆だったらよかったわねぇ」
「あ…。忘れてた」
「人に会うんだから少しくらい化粧も…」
「めんどくさくて。…ほんと、お兄ちゃんと私、中身が逆だったらよかったわねぇ」
声を出して笑うジアに頭を抱えるチョウミと何食わぬ顔でグラスに口をつけるその妹の姿は微笑ましい。
「それで、キュヒョン先輩の何をお話すれば?」
事故で子供の頃の記憶を無くしていて、その記憶の中に彼がいる可能性があること。
その頃に預けていたものを返してもらったこと。
そして、彼がそのまま消えたこと。
自分が返したい物があること。
それを簡単に説明すると、ジアは納得したように頷いた。
その頃に預けていたものを返してもらったこと。
そして、彼がそのまま消えたこと。
自分が返したい物があること。
それを簡単に説明すると、ジアは納得したように頷いた。
「ストーカーとかではないようで安心しました」
「ジア…本当にすみません…」
「いや、そういうのありそうなんだよね。彼の場合。でも聞いたところ大学時代の友達とか連絡取ってないとか聞いて…。それでも誰か心当たりがあればと思ったんだけど」
「ジア…本当にすみません…」
「いや、そういうのありそうなんだよね。彼の場合。でも聞いたところ大学時代の友達とか連絡取ってないとか聞いて…。それでも誰か心当たりがあればと思ったんだけど」
ふっ、と眉尻を下げるように笑ったジアはシウォンを真っ直ぐに見る。
「あの頃のキュヒョン先輩の話を他の人から聞いていないなら幸いです。とにかく勉学に関しては教授達からも一目置かれるほど熱心でした。でも学生の中ではよくなかったんですよね」
「…どうして?」
「…他の人から耳に入るくらいなら、私が話す方がいいかと思うので、お話ししますが…。噂がありました『チョ・ギュヒョンは一回やった女はすぐに捨てる』それが本当かどうかはわかりません。ただ、付き合ってる女性が短期間で変わってたのは本当です。それから男性とも付き合ってるって噂が…」
「…え?」
「あ…そうか…少し待ってくださいね」
「…どうして?」
「…他の人から耳に入るくらいなら、私が話す方がいいかと思うので、お話ししますが…。噂がありました『チョ・ギュヒョンは一回やった女はすぐに捨てる』それが本当かどうかはわかりません。ただ、付き合ってる女性が短期間で変わってたのは本当です。それから男性とも付き合ってるって噂が…」
「…え?」
「あ…そうか…少し待ってくださいね」
ジアは鞄からモバイルを取り出すと店の出口に向かう。
しばらくして、戻って来るとニッコリと微笑んだ。
しばらくして、戻って来るとニッコリと微笑んだ。
「キュヒョン先輩の今の連絡先はわかりませんけど、実家の住所ならわかりましたよ」
「誰か、知ってる人がいた?」
「はい。キュヒョン先輩の元彼氏で、私の元カレでもある人が」
「誰か、知ってる人がいた?」
「はい。キュヒョン先輩の元彼氏で、私の元カレでもある人が」
その言葉にチョウミとシウォンは口を開けたまま固まった。