ベトついた生暖かい風が肌に触れて気持ちが悪い。
青山の服屋をぷらぷらみた後、お腹が減ったので私はBill'sの門戸を叩いた。
夜、店内は暗く沈みこみ、ほのかなライティングだけされているオシャレ感溢れるお店だ。
ふと窓を見ると、オレンジとグリーンの補色関係で交わりあったライトの光が樹木に照らされていていてムード満点。
もう夜だけど、私はあえて朝昼のメニューを頼む。
ひねくれ者だからだ。
夜のメニューに載ってなかったけど頼むことができた。
原宿のスクランブル交差点の真上でスクランブルエッグを食べる。
なんだかいろいろと混ざり合って違う次元の食べ物にでもなってしまうんじゃないだろうか。
とか、よくわからない妄想をしてみた。
口に含むと、バターたっぷりのふんわりした卵が口いっぱいに充満してもうどうにかなってしまいそうだ。
おいしいカフェは古今東西たくさんあるし、世の中にはもっとおいしいものもあるのだろうけど、私はこのスクランブルエッグを食べる度に思うことがある。
このスクランブルエッグを食べる
までは、死ねない。と。
