親友が死んだ | 俺たちに明日はnice!!

親友が死んだ

突然、エイジが死んだ。

高校時代からの親友だ。


以下、不愉快な内容を含む可能性がありますので、読んでいただく方はご了承ください。


朝、知らない携帯から電話がかかってきた。

しつこく鳴らされたけど、基本的に知らない電話は取らない。用があったらまたかけてくるだろう、と。

ちょっと「架空債権請求」とかで嫌な思いをしたことがあるので。


すると、またその電話番号からかかって来る。無視。


したら今度はカミムから電話が。

「boyaのところにエイジの奥さんから電話なかった?」

いや、ないよ…あ、知らない電話番号からかかってきてるの取らなかったから、それかも。

「俺の留守電に伝言が入っていて…なんか、お通夜とか告別式とか言ってるんだよ…。エイジの奥さんからだから、まさかエイジかな…?」

はぁ?まさか。俺、折り返してみるよ。

「頼むよ。直に留守電入ってるから、着歴残ってないんだ。」

OK。すぐに折り返して、連絡入れる。


で、知らない電話番号に電話をしてみる。

繋がると、こちらが名乗るよりも早く、

「エイジの妻です。実は主人が亡くなりまして、お通夜と告別式のご案内を差し上げたくてご連絡差し上げました。」

「両方とも○○寺会館で実施になります。」

「お通夜は○日の18:30からで、告別式は翌○日の11:00からになります。」


俺、ポカーン。

なに言ってるのか意味が分からない。


ちょ、ちょっと待ってください…お通夜って、エイジのですか?

「はい…突然なんですが、主人が亡くなりまして…」

え?ちょ…エイジがですか?

「はい…脳内出血で病院に運ばれ、そのまま意識が戻ることなく…。」


その後、会場の詳しい位置とか住所とか聞いたけど、全く頭に入らない。


即カミムに連絡。

間違いない。エイジが亡くなったって。脳内出血だって。

「え?マジで?本当に?」

冗談なんか言わないよ…。

「そりゃそうだけど、え?本当に?」

うん、俺頭真っ白だ。ちょっとパニクッてる…。

「おい、しっかりしてくれよ。」


エイジ、カミムとは高校時代からつるんでいた。

溜まり場は、エイジの家か俺の家。

エイジの家は、坂を下った川の方にある旧家で、エイジの部屋は離れだったから便利だった。


酒も飲んだしタバコも吸った。

エロ本を回し読みしたり、AV観たりもした。

「オティンリンを掃除機で吸うと気持ちいいらしい」と、みんなでカミムを押さえ込んで、掃除機で吸ったりもしてみた。

カミムは「イタイイタイ!」って言ってたけど。


夜中に川へ夜釣りにもいった。

無意味に川に飛び込んだりもした。


高校三年のクラスは理系クラスで、女の子が極端に少なかった。

エイジと俺は好き放題していて、オナヌーテープを教室で流して盛り上がったり、エロ小説をクラスで回し読みしたり。


兎に角、バカなことばかりつるんでやっていた。


そんなエイジも結婚し、子供もいる。

何があっても怒ることのない、穏やかな性格だった。

やることは宜しくない事もしていたけど。


いわゆる、「イイ奴」だ。

何であいつが死ななきゃいけないのか、さっぱり理解できない。


世の中、死んだほうがいい奴が山のようにいるはずだ。

少なくとも、エイジは「死んだほうがいい奴」ではない。


俺の主観的な感情だけじゃなくて、客観的に「死んだほうがいい奴」じゃない。


よい医者で、よい父で、あまりよくない夫だったかもしれないけど…兎に角イイ奴だった。


まだ信じられない。

今日、お通夜のお手伝いをしに行く。

でも、まだ信じられないんだ。


エイジと対面したら、俺はどうなってしまうんだろうか。


もう少ししたら出発だ。

気を確かに持とう。