意味のないPOPたちへ | Booksさくら堂日誌

意味のないPOPたちへ

ここ数年、書店では手書きのPOPを見かけるようになりました。
「白い犬のワルツ」の影響でしょうか。いろいろ工夫をしている
様です。それで、出版社の営業の方もPOPを持ってきてくれた
りします。それを見て感じること。

「頭が10倍良くなる本」  山田太郎
 この本を読めば、あなたも天才になれる!!
     Y1300  ○×出版
みたいなものが多いです。よく見かけます。
ところで、

  こういうPOPには意味があるのでしょうか?
書名がデカデカと書いてある場合がありますが、その書名が興味を
そそるような本ならまだしも、普通の書名なら意味がありません。
だって「頭が10倍良くなる本」って書いてあって

  うわー、面白そー。

ってお客様が手にとってくれることなんてないはずですから。もし
そうなら、本を売るのに苦労しません。しかも書名なんて、表紙に
「絶対に」書いてありますし。
同じように「この本を読めば、あなたも天才」みたいなありきたり
のフレーズも意味がありません。

  うわー、天才になれるんだー。

なんて思って、手にとる人なんていません。手にとらせるフレーズ
を考え出すことが、すなわち、POPを作ることです。
さらに「山田太郎」が無名な場合、それを載せても意味がありませ
ん。知らない人の本を手にとりますか?著者名自体が面白い本なん
て皆無に等しいです。ただ、逆に例えば「村上春樹」ならPOPに

  村上春樹 最新刊

と書くだけで効果は十分なわけです。
値段と出版社名も余計です。これも、見かけによらず値段が安いだ
とか、出版社名を宣伝したいとか、そういう場合はいいんですが。

まあ、単調な平面に立体感を出すということでは多少意味があるか
もしれませんが、効果は薄いと考えた方がいいと思っています。

POPなのだから、文字通り、本のセールスポイントを書かなけれ
ばなりません。この本の良さは何なのか?この本を売りたい理由は
何なのか?この本を読むと何が良いのか?などなど。

POPを書くようになったのはとても良い傾向だと思います。これ
からは、俺はこんなのを作った、私はこんなのを作った、みたいな
会話が本屋でされるといいなあと思います。