ボクシング世界ミドル級王座統一戦 村田-ゴロフキン
(さいたまスーパーアリーナ) WBAミドル級スーパー王者の村田諒太(帝拳)が
IBF同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)
に9R KO負けを喫した。村田はゴロフキンの強打を浴びて9回にダウン。
陣営からタオルが投げ込まれ、
2004年アテネ五輪銀メダリストで世界3団体統一王座に就いた
歴史的王者に屈した。
村田は序盤から積極的に圧力をかけた。ゴロフキンのノーモンションでながら
強烈なジャブにひるむことなく攻め、
2ラウンドにはゴロフキンの弱点とも言われる、ボディーが効き、
嫌がるそぶりも見せた。
3Rも効果的にボディーを打ち込んだが、それを対策していたとの如く
4R以降は逆に多彩なコンビネーションパンチを浴びた。
それでも村田はピンチを糧に死力を尽くして、
拳を振り続けた。 五輪金メダリストで世界王者といえども、
相手が相手だけに下馬評は村田不利との声が多かった。
ゴロフキンは五輪銀メダル、さらには元3団体統一ミドル級王者で、
43戦41勝1敗1分けの実績を誇る世界的スーパースター。
ダウンやKO負けの経験がなく、世界戦17連続KO防衛の記録を持つ。
そんなタフな相手に真っ向から挑んだが、
惜しくも及ばなかった。 勝ったゴロフキンは「村田選手は五輪王者で、スーパー王者。
その名にふさわしい戦いを見せてくれた。
一緒に戦えたことを誇りに思う」と世紀の一戦を振り返り、村田とリング上でグータッチ。
村田も「想像していたのと違うものを感じた。