仕事とお金と正義 | 私は地球からできている

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自分の地球に対する感触や感想を記録として書きとめておこうと思いました。

「仕事」を仕事にしている人って案外多いと思います。

転職エージェントに派遣会社に新卒採用サイトなどなど・・・。


人と企業のマッチング・・・。


私も人事コンサルをやってましたので、

斡旋業、派遣業でお仕事をされている方も沢山存じ上げております。


転職エージェントは、

基本的に現在お仕事をされている方により良いお仕事を紹介するお仕事。

「よりよい」とは給与であったり、待遇であったり、Uターン就職のような地理的要因、などなど。

エージェントさんと結構なじみになる登録者もいらっしゃるようですが、

なじみになるということは転職を繰り返しているということ。

転職の度に給与がアップしたり役職がアップすることをアメリカでは「Job Hopper」といいます。

お仕事をピョンピョン乗り換えてステイタスをアップさせるという考え。

終身雇用がほぼない状況なので、退職金のことなど考えず、

今もらえる最大の給与をいただく!的な考えでしょうか?


しかし、日本で転職を繰り返すのは、いくら美しいストーリーがあっても、

「石の上にも3年」という考えで、あまり好印象に取ってくれない気もします。


基本的に日本とアメリカの雇用のスタイルが違ったからだと思いますが、

日本式人事は新入社員を大事にします。

沢山お金を使って、即戦力とは程遠い学生を採用し、

また沢山お金を使って、短期間で一気に社会人に育てるべく、

決め細やかな社員教育を行い、企業理念を叩き込んだ社員が出来上がる。


それに比べると、

アメリカ(多分先進国というべきでしょうか)は、

企業の組織図(役職プラミッド)に記載されている役職全てに、

詳細な就業内容が明記されている。

例えば、ピラミッドの上から3段目の部長さんが辞めたら、

そのポジションの就業内容を記載した求人票を、ネットやメディアに出して、

募集をかける。もちろんポジションは「部長」。


日本の場合は、

ピラミッドをパズルのように、

まず3段目を横にズラして、となりの部長をしばらく兼務させ、

その下の段から誰かを引き上げ、また横にズラして下から・・みたいなスタイルでした。

今はだいぶアメリカ式になったんじゃないでしょうか?


でも、この米国式ともいえる人事に私は疑問を感じます。

例えば、シボレーのピラミッドの5段目が辞めたとします。

そのポジションを直接募集する。そのまま空いた場所に埋めることが即戦力という考えだからです。

しかし、そんなポジションって、誰が応募できるんでしょう?

恐らく競合他社の同じようなポジションの人がベストなんだと思います。

恐らくフォードで実績を上げた人がヘッドハントされたりする場合もあります。


その人がシボレーに入社し、自分のパフォーマンスを上げようと思ったら、

その人の基本にあるのはフォードの考えですから、

シボレーがフォード化することが予想され、

モノ作りの基本的なところからコモデティ化が進んでしまう事態になる可能性があります。


人事ってとても大切だと思います。

会社の舵(かじ)を握る重要な部分だと思います。

ただ、人事に選ばれる人って結構堅い人が多いので、

冒険的な人事なんてする人は非常に少ない。

いきなり社長を募集してる会社もありますが、おかしいです。

それで選ばれた社長に従業員は従うんでしょうか?

何の文句も言わず、素人社長に従うなら、その会社の先は危ないと思います。


さて、これとは別に、

学生向けの就職支援を行う会社も昨今増えてきました。

ここで働くエージェントさんは、みんなやる気があり、アツい人が多い印象があります。

私の勝手な想像ですが、その理由は自身の就職に後悔がある人が多いから?かもしれません。


学生を「自分探し」という迷宮の旅に誘っているだけの会社も多いんじゃないでしょうか?


「自分探し」とか「自己実現」なんていうのは「ゆとり病」になりかねない危険性もあります。

親も子供の就職に対して、「この子のやりたいようにさせてあげたい」と考え、

口を出さないご両親も多いはずです。ウチもそうでした。


しかし、リクナビと毎コミの会員になっても、

自分探しと仕事探しは解決しません。

今まで井戸の中にいたカエルに、いきなり海図も渡さずに太平洋を泳がせるようなものだからです。

アタマがまだ真っ白な学生に、そんなネットツールを使わせても、

中途半端なソーティングしかできない学生が回覧する企業ページなんて知れてます。

最近の学生は安定志向で大企業志望者が多いとか言われますが、

大企業しか知らないんだから仕方ないです。


このような企業が、教育と手を組み、

小学校の社会は、法律とか社会構造も大事ですが、

「仕事」についてもっと様々な情報を与えるべきだと思います。

「はたらくおじさん」は「みんなのしごと」、「はたらくひとたち」と名前を変え、

今はそのような番組はもうないと聞きました。



私が人事コンサルで働いていたとき、

よく目にした統計が、

「労働力調査」というもので、

転職・退職の理由などもランキングされていましたが、

その1位に「お金」が選ばれたことはありません。

(エリアによっては年収が最大不満要素の場所もあるが、退職理由ではない)

もちろん給与がいきなり半額になれば、お金が理由で転職しますが、

今もらっている給与に満足しないから辞めるという人はそんなに多くいないという結果です。


以前目にしたアンケート結果で、

就職してから3年目の社員を対象にした「仕事のやりがい」ランキングでは、

学生に人気の就職希望企業がなく、電気や水道、ガスといったユーティリティー関連に

就職した人がやりがいを感じていると言う結果でした。

人々の生活を直接支えている実感があるからだと思います。


性善説ですが、

やはり人は仕事にやりがいを感じたい。

それは役に立ってるという自負が大きく影響すると思います。

そして私を含め、沢山の人が会社に求めるものとして「正義」があると思います。

それが会社に入ってみると保身であったり派閥であったり、金儲けのトリックであったりと、

心のそこにある「正義感」をザラザラさせるような社風であったり、風紀であったり、

企業体質だったら、それはやる気もなくなってしまいます。


稲盛さんは瀕死の日本航空を再上場させるまでに生き返らせた方ですが、

彼のJAL救済策が正義なのかと言われれば、元の株主を知る私からすれば疑問です。

再上場後の京セラに入ってくる収益は計算済みだったはずです。


仕事とお金の関係をいうならば、きれいごとに聞こえるかもしれませんが、

「やった仕事の偉大さでお金の額は消費者が決めてくれる。」と私は信じています。


転職・就職エージェントには、

本当に今後の日本の未来を考えてほしいです。


正しく考えて欲しいです。