この季節大好き

でも本当は苦手なのかもしれない


思い出さない様にする必要はなく

思い出さない事もない

13回目であっても、慣れる事もなく

忘れた事もない

この日だけじゃなく

常に


全てが遮断された環境の中で

本当に2人ぼっちになった


儚すぎて脆すぎて、明日も見えないまま

どうやって守って行こうかと怖かった

それでも頑張ろうと誓ったのに

終わった日

電池が切れた日


必死で夢だと思う様にした日

受け止められずに発狂した日


春を告げる切ない匂いと風

今もあの匂いを忘れてない


目の前の光景を受け止められなくて

病院から咄嗟に逃げ出して

公園のベンチに座った

放心状態だった


桜の花びらが1枚降って来て

それをギュッと右手で握り締めた


こんなに大切なものを失ったのに

街は何も変わらず動いてる

1人ぼっちになった


風に君の無念さと泣く声が聞こえてくる

そんな気がした

でも全て運命という決まり事


変わったのは

冷たくなった小さな胸に耳を当てても 

同じ鼓動がもう聞こえないこと


「またこの薄紅色の季節が来たら逢おう」


1人で勝手にした約束

永遠のサヨナラだなんて

思いたくなかった


もう姿・形がなくても

私の想いは何も変わらない


この季節になると

毎日がとても切なくなる

13年変わらず


それは克服出来ていないんじゃなくて

この季節、2つの心が引き寄せられる


こっそり逢いに行く

いっぱい甘えていい

いっぱい抱きしめてあげる

今出来る全ての愛情を君に注ぐよ


1年に1度の2人だけの特別な日


待っててね



はい、おしまい

スッキリ


行って来ます