前回は、幼児期の「書く力」について書きました。
今回は少し視点を変えて、私自身が小さな書道教室を始めた頃のお話です。
私の書道教室は、最初から生徒さんがたくさんいたわけではありません。
少人数からのスタートでした。
一番最初は、幼稚園の降園後、
14時50分ごろから45分ほどの小さなクラスでした。
この時間が、私にも保護者の方にも、
とても都合がよかったのです。
幼稚園が終わって、そのままお稽古に来ることができる。
そして、小学生のお兄ちゃんやお姉ちゃんが
学校から帰ってくる前には、
自宅に戻ることができる。
その後、ご兄弟姉妹の別の習い事へ、
慌てずに送迎しているお母さまもいらっしゃいました。
夕方の忙しい時間にかかりすぎず、夕食の支度にも大きく影響しない。
私自身も、家のことや子どものことをしながら、
無理のない時間で教えることができました。
今振り返ると、この「ちょうどよい時間」が、
とても大切だったのだと思います。
教室を始めるというと、
立派な教室を借りなくてはいけない。
最初からたくさんの生徒を集めなくてはいけない。
そんなふうに考えてしまう方もいるかもしれません。
でも、私の教室はそうではありませんでした。
自宅の中で、暮らしに無理のない時間を使い、
数人から始めました。
ご兄弟姉妹が入会してくださったり、
保護者の方から別の方へ伝わったりしながら、
少しずつ今の形になりました。
自宅で、自分や家族の生活に合う時間を使いながら、
ゆっくり育ててきたのだと思います。
書道や硬筆だけではありません。
絵、英語、学習支援、手芸、料理など、
自分が長く続けてきたことや、
人より少し得意なことが、小さな教室の種になることがあります。
外へ長時間働きに出ることが難しい時期もあります。
子どもの体調、親のこと、家のこと。
急に予定を変えなくてはいけない日もあります。
そんなとき、暮らしの中に小さな仕事があることは、
収入だけでなく、心の安心にもつながります。
週に一度、数人から始める。
その小さな一歩が、数年後には、
自分や家族を支える仕事に育つかもしれません。
とはいえ、最初から誰かを募集するのは、
少し勇気がいることでもあります。
そこでまずは、ご自身のお子さまに向けて、
少しだけ時間を作り、「ママ先生」になってみてはいかがでしょうか。
教えることで、自分の得意なことを改めて見つけられるかもしれません。
そしてお子さんにとっても、いつもとは少し違う、
新しいお母さんの姿を発見する時間になると思います。
次回は、「小さな教室で月〇万円を目指す」という考え方と、
無理なく教室を育てていく方法について書いてみたいと思います。
