Funkier Than a Mosquito's Tweeter | すかいうぉーかー

すかいうぉーかー

CRAZY=SPELL−BOUND





目覚めの1発はあくまでジェントル

だが、寝起きの胃袋に響く 低音のボディブロー




ライオンのような唸り


落ち着けと宥めながら

暖気なんかしてる暇もなく、住宅街を抜けて幹線道路まで軽脚で逃走し 一旦停まる




行き交うトラックやタクシーの音に紛れて、ものの2分で水温が“Low”から“40℃”に変わる
まるで、爆弾のタイマーだ
煙草に火を点ける暇も無い




ガリュガリュと 鳴り響く豪音に急かされながら、シートに跨がってポジションと姿勢を確認し

後ろを見ながらクラッチをゆっくりと繋いだつもりなのに、唐突に重力が消失する






欲しい時に、欲しいだけ

湧き出るようなパワーが、瞬きの一瞬で世界を変える





まだ4000


速度は100に迫り、スクリーン越しの映像はゴウゴウと狭まり始めているのに


全身に伝わる 車体の“力量”そのものが、まだお遊びだと睨めつける









陸橋を登り始めた所で、赤い軽の前に出ると 視界が開けた














デキンノカヨ? オマエニ










解放


ブ厚い190(イチキューマル)のサイドウォールが歪み

530のDIDが唸りをあげて、何100倍にも増幅された右手の一捻りを路面に伝える





引っこ抜くような加速は寝ぼけた頭には充分だが

余力のある1000ccのタコメーターの上昇は鈍い




足りない

だからギアは上げない






6000




すり抜ける射角に修正と緊張が混濁し始める


隙間を 直線を と、エンジンが喘ぐ














来た






7000rpmでそれは完成する



存分に弾き出された 高・中・低音が
尾てい骨から、脊髄を走り抜け 錆びかけた頭蓋を突き抜く


鳴り響く
乾いた金属の、厚みと深さ




それは
ピンと張った回転・速度の上昇と完璧にシンコペしながら、ぼやけたくだらない諸々の何かを削ぎ落とし


振り落とされそうなスピードの中で、高圧縮された空気を物ともせずに鼓膜から侵入して 体内を満たして行く














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飽きる事の無い











極上の嗜好品