「その2」はピアノ協奏曲に関して。小生、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番は好きな協奏曲の中の1つです。しーかーしー、これまでコンサートホールで満足したことがない。それはオケとのバランスがよくなかったり、原因は様々です。ですが、今回のサントリーでは、座席のチョイスをピアノ協奏曲シフトにしたことがまさに大当たりで、大満足でした。以下、サントリーでの印象です。なお、南総で使用したピアノは未確認でしたが、サントリーではスタイン・ウェイでした。

 

 ピアノとオケとのバランスが抜群に良くて、オケの響きはピアノを邪魔せず、かつ、いい響きをこれでもか、と生み出していました。オケの並びが通常の配置だったこともあり、コントラバスとチェロは正面に見えます。ホルンが中央であったことも幸いしたかな。第1、第2ヴァイオリンも距離が近いせいか、いつもにも増して美しい響きを届けてくれました。

 

 そして、オケ以上にピアノが最上的に素晴らしかった。マオの生み出す音は極めて繊細(神経質という意味ではありません)で、透明度が感じられます。弱く繊細な音の中にも強弱があり、それがまたきちんと聞き取れるのですね。マオのテクニックとともに、ホールの素晴らしさだとおもいました。そうです、席のチョイスは大成功でした。第1楽章のカデンツァもよく聴くものと異なっていて「まさかオリジナル?」なんて思ってしまいました。マオさん、同じくベトのピアノ協奏曲第4番も上手いだろうなぁ~。聴いてみたい!!

 

 アンコール曲は南総と同じで、ブラームス:8つのピアノの小品より第8番カプリッチョ、でした。サントリーでピアノを聴いている途中から、小生、だんだんと後悔の念がわいてきました。翌日のチケット、買っておけば良かった、と。次の日はラヴェルのピアノ協奏曲ト長調。。。この曲も好きなんです。。。残念至極。

 

 それにしてもマオファン多かったですね。1階席最前列はうら若き女子によって占領されていました。(続く)