3年前、たしか季節は夏だったと思う。今日は友人Mと会う約束をしていた、約束の時間はPM3時だったと思う。少し早めに準備をしてMを待った。するとMは自転車に乗ってやってきた。M「やぁぐっさん」彼は何故かたまに僕をこう呼ぶ、めんどくさがりの僕は何故かは聞いてはいない。
「うっす。暑いな」特に何をするか決まってなかったのでとりあえず僕らは自転車をこいで近くのダ○エーへ。
とりあえず自転車を駐輪場にとめて店内にはいると目の前に催し物として絵画展が。
M「ちょっと見ていかん?」
「まあ。いいけど。。」嫌そうに僕。
ちなみに小学校の時からこのパターンは変わってない。(笑)
小高い白い壁に囲まれたその空間は田舎のスーパーとは相性の悪い空気が流れていた。中には高価そうな絵画と呼ばれるモノがところ狭しと並ぶ、僕らは声を失った。
当時の僕は全く美術に興味がなく正直はやくここから去りたいとまで思った。
M「すごいな!めっちゃ綺麗」彼は当時早くも芸術に興味をもっていた。
M「これラッセンやん!これはうんたらかんたら」
Mは熱く色々いい話をしていたが、僕はラッセンは儲けしか考えてない!とゆう話しか覚えていない。ごめん(笑)
僕は僕で、ある1人の画家の絵の前で足が止まる。
「あれ?どっかでみたことある絵やな」スーツを着た男がこっちへ来て。
スーツの男「気に入りました?」
「ああ。はぁ。。どっかで見たことあるんですよね」
スーツの男「有名ですからね。これヒロ・ヤマガタですから。」
「。。。ああ!そういや団地に住んでた頃これのパズルが家に飾ってたわ!懐かしい!!」
スーツの男「そうなんですか!絵って同じ物には滅多に出会えませんから凄い偶然ですね!」
「そんなもんなんですか。。」
スーツの男「これね。シルクスクリーンでシリアルナンバーもね。。。うんたらかんたら。。。」
そうこう話している間にMもこちらへやって来る。
M「なんかいいもん見つけた?」
「ちょっとね~」
すかさずスーツの男が「御友達ですか?失礼ですがおいくつですか?」
M「二十歳ですけど」
スーツの男「若いですね!!お仕事してるんですか??」
M「僕らは専門学校なんで、アルバイトですよ」
スーツの男「ちょっと待っててくださいね!」
男は奥へ急いで戻っていった。僕は彼らが話している間、懐かしさと色鮮やかな作品に魅入っていた。
M「そんなに気に入ったん?」
「うん。なんか懐かしいってゆうか楽しかった事とか思い出せるわ」いま思うと暗いやつである。
M「ふーん。ってこの絵76万円やで!!たっか!!」
「確かに(笑)値段みたらさすがにないわって思う」
それを聞いてか聞かずかは知る由もないが男が資料みたいなものを持って戻ってきた。
スーツの男「たしかに高い買い物ですけど、絵がある生活はいいですよ!。。あっ、ちなみに私はこうゆうものです」
お気づきだろうが店長だった、社名は日○画廊。
僕らは絵のある生活とゆう言葉の響きにやられた。。。
「絵のある生活。。。確かに。。いい。。かも」
M「わかるわ!!」Mものってきた。
店長「僕も初めて買ったのは二十歳でしたよ?同じヤマガタで、今でも大事にしてますから。しかもね、買ったときより今、値打ちがあがってて。。もちろん手放したりはしませんけどね。」
僕らはこのへんで絵アリかも?とゆう考えにたどり着く。
店長「あ!こちらどうぞ。」
奥の椅子に案内される。とりあえずならんで座る、たしか左がMで右が僕。
店長「君は気に入ったのあったの?」Mに訊ねる。
M「う~ん、特に。。」
思い出したように店長「ああ!お勧めがあるんですよ!まだ有名ってわけじゃないんですけどね!絶対これから有名になりますよ!うん間違いない!」
1枚の絵を取り出す、なんのへんてつもない滝の絵。
店長「これ、仕掛けがあってね!、、、おーーい!」
奥から20後半くらいの女の人が、おそらく部下だろう。
彼女に案内されテントのような暗室に。
部下の女「目閉じて入ってきてね」
2人は妙にドキドキする(笑)真っ暗な暗闇ののなかで輝く絵が。
部下「これさっきの絵なんですよ。すごいでしょ?」
僕は正直「絵でこうゆうのってアリなん?」って思ってしまった(笑)
冷めた感じでとなりのMを見る、なんとMは目を輝かせ魅入っている。
(予想外だ。。。)
M「これ見ててもいいですかね???」
部下「もちろん良いですよ!」
僕は暗室から出て椅子に戻る。店長が待っていた。
店長「凄かったでしょう?」
「僕はヤマガタのほうがいいですね。」
店長「そっか~。ホンマにヤマガタが気に入ったんですね。」
店長はうれしそうだ。Mはまだ出てこない。
数分、絵画のことを話していると、Mが戻ってきた。
M「あれ、ヤバイわ。めちゃええ」
部下「すごい魅入ってましたね~」
店長「ちなみにあの絵はこれくらいですよ」
電卓をみせる。たしか60万くらいだった気がする。
店長「これは確実に値段あがるよ!。。。間違いない!」
M「でもさすがに、お金がな~。どう思うぐっさん??」
「俺も70万なんてとても。。ほしいのはほしいけど」
店長「ん~。まあ確かにキツイとはおもいますけどねえ。そういや午前中若い子買っていったよなあ?」
部下「あ、はい!たしか大学生ってゆってはりました」
店長「まあ、ローンが普通ですから。一括はさすがに無理でしょう」
「ローンってぼくらバイトやし」
すかさず電卓をうつ。
店長「いやいやローンいいましてもこんなもんですよ!ほら!」
5000円の10数年ローン・・・(笑)
M「え!そんなもんなん!!」
「思ったよりいけそうな感じやな!!」
ほんとに大馬鹿である(笑)
すかさず店長「あ、でも1年に2回4万ほどボーナス払いがあるけど、ジュースやタバコ我慢したら払えるし、若い頃って結構無駄に使ってしまうじゃないですか?逆に無駄使いなくりますよ!!」
(この買い物が究極の無駄使いやろ)
M「うわ、俺4万やったらむり!」
「たしかに。。。」
店長「、、、、わかりました。ほんまに君らみたいな若いこに絵を気に入ってもらってうれしいんです。ほんまに絵もってもらいたいんですよ。。。わかった!」
得意の電卓をたたく。横から部下が覗き込む。
部下「ええーーーーーーっ!!店長それはありえませんよ!!ええっ!!ええっ!!ええーーーーーーーっ!!あたしが買いたいですよ!!」
店長「お前はええねん」
部下「それ本社にばれたらしりませんよ!!」
店長「なにゆうてんねん!俺のポケットマネーからだすんや!!」
とんだ茶番。
電卓の数字はかなり安かった。僕らは買う決意をほぼ決めていたが、どこか本能が「やめとけ!!」と釘を刺す。
M「ちょっと、外で一服して考えていいですか?」
店長「。。。」
部下「うん!そうしたほうが!いいですよ。。。。しかしホンマに安い。」
僕らはタバコをすいに外へ、もう日は暮れていた。
M「どう?」
「うーん。確かにいいよな。。でもな~。。あ~~~」
M「俺、ぐっさん買うなら買うで!」
「なぬ!。。うー。ももる買うなら俺も。。。いい。。。かな。。?」
すると部下の女がやってきた!
部下「どうですか?。。。しかしホンマに安い」
M「やっぱ良いですよね」
部下「こんな買い物もう2度ないですよ!!。。。しかしホンマ安い」
「でもな~~」
部下「。。。まあ今日はもう店閉めないといけないんで、電話番号交換しません??。。。しかしホンマ安い」
「いいッスよ」
僕らは番号交換してその場を去る。遠くから声が
部下「じゃあ、決まったら連絡してくださいね!!。。しかしホンマ安い」
僕らは裏の駐車場で話し込む。軽く頭はクールダウンしている。そこで他の意見を聞こうとゆう事で友人TにMがTELする。
Tは賢明な男で僕らの頭脳的な存在だ、口癖は「言わしてもらっていいか!!」でどんな相手でも一歩も引かないその姿勢は尊敬を通り越して悟りをひらいているかのようだ。
M「ってゆうわけやねん」
電話口のT「はぁ?お前らアホやろ。なんで絵なんかにそんな大金はらうねん。アホらしすぎるぞ。」
ごもっともな意見。
Mがすこしムッとしたのか、あの店長のように絵の良さを熱弁するがTには全く通用しない(笑)
T「もうええわ、お前らの好きにしろや」彼は電話を切った。
M「アンジョンファン!!」当時のMの口癖。
「。。。ん~。70万か~。ん??70万!?」
僕はハッとした!
「M!70万あったらケンスミスのベース買えるやん!!」
M「ほんまやな!!」
魔法が解けたかのように我に返る。
「絵はホンマに良いと思うけど、今はいいや!金もちなってからでいいわ」
M「そのとおりやわ!それに俺、歯医者のお金も返してないし!」
「なんかスッキリしたわ!とゆうわけで明日スミス買うわ!」
M「はやっ!マジで!」
「マジ!マジ!」
M「そんなんアンジョンファンやわ!ついていくわ」
そうして僕は翌日、このSmithと出会うことになる、お金は絵よりもだいぶ高くなってしまったが結果的には良かったと思う。ちなみにMはこの日、予定外のギブソンのレスポールを3年ローンで購入する。限定とゆう言葉に負けたらしい(笑)
あれから3年、二人で居酒屋にいくと口を揃えて今でも言う。。。
「絵、買わんでよかった」と。。。。。。。 fin