この年齢まで生きていると…
人には各々の価値観があって、
各々の人生があり、
各々のドラマが淡々と、時には劇的に展開することを…
垣間見る立場に遭遇してしまうことがあります~
或る高齢の独居のご婦人を巡る人間模様なんですが…
その彼女を含めた三姉妹の「相続」に纏わる騒動記です。
元気で行動的な長姉である彼女は、
二人の妹から「一番年寄りのあなたが一番長生きするよ」と揶揄される存在でした。
早くに結婚して二人の子を出産したものの、
離婚・離縁して東京に単身上京して独立独歩…
長い東京暮らしで、
他人付き合いがよく、
パッチワーク講師の資格も身に付けておりました。
定年退職で帰郷してからも、
「自分の生活は自分で面倒みられるさー」とばかり、
年金収入とパッチワーク教室講師の報酬で、
借家住まいながら、
その年齢にしてはそこそこの暮らし振りだったのですが…
独立心旺盛な性格の影響からか、
二人の妹に対する競争心や猜疑心、見栄、自己防衛 etc.
彼女が帰郷してからの四半世紀は、
その姉妹仲は余りよくはありませんでした。
そんな彼女が、
脳溢血で急逝したのが先日のGWの直前の日…
それからが騒動です。
残された妹二人はどうすればよいのでしょうか?
二人の妹達は「身内」とは言え、何が出来て、何が出来ないのでしょうか?
慌てて救急車と警察を呼び、
「事件性はありません」と云うことで、
身内だけでの葬儀は取り行うことになりました。
さて…
後から駆け付けてきた教室の生徒さん達から、
「何故知らせてくれなかった」と次々の非難…
これは想定内でしたが、
相続人は二人の妹達になれる?
葬儀費用は妹達が負担するしかないの?
冷蔵庫の中とか生ものの処分はしてやってもいい?
遺品の整理は誰がやるの?
そうこうしているうちに…
次々と判明する借財…
教室の生徒さん達が「預けたままだから返して」と主張する布や皮の生地の山…
さあ、困った…
司法書士や弁護士に依頼すれば、
後はお任せ、なんでしょうけど…
何せ田舎の生活の下ですから、
「法律でこうなっているから…」では済まされない人情の世界があるようです。
さぁ、どうしたもんじゃろのー