1.問題設定

 ・フェルミ推定は、市場規模等のマクロ感を掴むためのもの
  ではなく、ミクロなもの(モノの分解等)にも適用できると
  考えている。
 ・ただ、ミクロの方にも、土地勘をもってないと、推定は
  できないので、今回は、自分の頭の中に基準値を構築する
  べく、iPad2のテアダウン分析を参照する。


2.分解

  アイサプライのテアダウン分析の結果を下記に示す。
  概要を掴むために、数字は丸めている。
  また、分類は、自分にとって、思考しやすい分類にした


①液晶
  ・液晶ディスプレイ(タッチスクリーン) 9.7inch 13千円

 ②基幹部品
  ・メモリー                     7千円
    -フラッシュメモリー          32GB  
    -DRAM(DDR2)             4Gb

  ・アプリプロセッサ              1GHz  1千円

③バッテリー
  ・バッテリー        Wi-Fi経由10時間稼動  3千円
  ・パワマネ 1千円

④筺体
  ・筺体(PCB、コネクタ等)   25cm x 20cm x 9mm  4千円
  ・アクセサリー(バッテリーチャージャー等)     0.5千円

⑤通信
  ・ベースバンド                 2千円
  ・BT/WLAN/GPS/FM                 1千円

⑥センサー                     1千円
・センサー
    -ジャイロ、加速度、コンパス等
    -タッチスクリーンコントロール   
  ・カメラ  0.5千円
-カメラ              90万画素
    -インカメラ            70万画素     

計                       3.4万円


3.感想

 ・3G、32GBの販売価格は、6.5万円程度。
  原価は、50%程度といえる。
 ・今後、同類の電子機器(センサー、通信などがあり、物理的に
  動作する制御対象がないもの)は、上記の6大部品として考えてみる。
  

自分自身への自戒も込めて。


受注・売上等の示達値達成に邁進し、結果として、半年後・1年後になっても、
ありたいビジネスの姿とかけ離れてしまっているということはないだろうか。


例えば、チャリンチャリンのライセンス型ビジネスを目指したいのに、目先の
ビジネスを追いかけ、受託ビジネスの自転車操業型になっているケース。


オセロでいうと、目先の数の最大化を目指し、肝心の角を取られてしまってい
るようなことだ。


要因を考えてみると、3つある。


1つめは、強みと機会の分析が甘い事。ピンとくる人は多いと思うが、要は 
SWOT分析ができていないということだ。
事業戦略の初歩として知られ、逆に軽視されることもあると思う。実際に、僕
もそうだった。ただ、SWOT分析の裏にあるデータ等と組み合わせると、考えて
いたより有効なツールである事がわかってきた。定性面だけでなく、裏のデー
タとして、定量面でも、押さえがあると、力強い。


2つ目は、強みと呼べるものが2点抽出すること。点でなく、線のビジネスが
描け、拡がりや競合優位性が強固になる。


3つ目は、自分の稼動範囲を狭く取りすぎてしまっている事。ハードはAさん
の仕事だから、次フェーズはBさんの仕事だからと思っていると、きっと、シ
ステムとして稼動しない。おせっかいなぐらいに、多少重なり合う部分がでて
きて、不効率だと思える部分があっても、互いに確認しあうぐらいの気持ちで
取り組んだほうが、取りこぼしがない。失注した原因を、社内の身内で、責任
を押し付けあうよりは、ずっといい。

これは、上司部下の関係についても、同じ事がいえる。互いに期待しすぎる

とうまくいかない。そこに隙間ができてしまうから。

ただ、他人の活動を尊重しなければならない事もまた事実で、そのバランス

でそれがまた難しい。



1.問題設定

 ・結構狭いスペースで店舗展開している、たこ焼きや「銀だこ」
 ・敷地面積が狭い分、収益性はいいかもしれない。
 ・ということで、たこ焼きやの収益をフェルミ推定する


2.分解・仮説

  ・駅前の繁盛している店を想定
       
  ■時間帯で分解

   A)10-14 昼食
   B)14-17 間食
   C)17-21 夕食


  ①[売上]=[稼働率(何分ごとに客が来るか)]×[時間]×[客単価]


    A)昼食
    ⅰ.[稼働率] 1客/10分 
    ⅱ.[時間] 4時間 
    ⅲ.[客単価] 500円

昼食 客数 48人
昼食 売上 1.2万円 


    B)間食
    ⅰ.[稼働率] 1客/5分 
    ⅱ.[時間] 3時間 
    ⅲ.[客単価] 500円

     間食 客数 36人
     間食 売上 0.9万円 


    C)夕食
    ⅰ.[稼働率] 1客/10分 
    ⅱ.[時間] 3時間 
    ⅲ.[客単価] 1500円
※立ち飲みなどで、ドリンク販売も行っているので、
         客単価アップ。

夕食 客数 18人
夕食 売上 1.4万円


合計 客数 102人
合計 売上 3.6万円/日
          108万円/月
          1300万円/年


  ②[コスト]=[材料費(変動費)]+[人件費(固定費)]+[家賃(固定費)]+[光熱費(固定費)]


    A)[材料費](/日)
    ⅰ.たこ 2000円 
    ⅱ.粉  1000円
    ⅴ.その他1000円

       材料費 0.4万円 


    B)[人件費]=[人数]×[拘束時間]×[バイト代]
    ⅰ.[人数]バイト2人 
    ⅱ.[拘束時間] 11時間
    ⅴ.[バイト代] 900円

       人件費 2万円


    C)[家賃]
    ⅰ.20万円/月
0.6万円/日 


    D)[光熱費、その他経費]
    ⅰ.3万円/月
0.1万円/日 


合計コスト 3.1万円/日
93万円/月
      1100万円/年


収益 0.5万円/日
   15万円/月
      200万円/年


3.検証


 (1)実際
   銀だこの売上  176億円 300店舗 (2009年)
   よって、一店舗辺りの売上は、6000万円
   (ただし、銀だこは、多角化しており、たこ焼き業以外もやっている。)


(2)反省
   ・だいぶ、売上を低く見積もってしまったようだ。
    要因① 客単価がもっと高い。
        -ねぎ、マヨなどつきは、600円。
        -銀だこは、多角化経営しており、
        -2品づつ購入する客がいて、もっと客単価が高い  

   ・感想
     コストは確かに安い押さえられるけど、
     売上を上げるのに苦労しそうだ。
     間違っても、脱サラして、目指す職業じゃない気がする。

 

アイディアの生み出し方は、いろいろとあると思う。

いきなり、パワーポイントに向かって、書いていく人など。

僕が現状やっているやり方は、以下だ。

(フレームで書くと、なんか、当たり前のようになってしまうが。

 ほんとは、もっと、どろどろしたところに、人にとっても役立つことがあって、

 そこを明文化できるといいのだが。。。)


【STEP1.論点を定める】

・課題認識をもつこと。

・以下のような事から、インスピレーションを受け、課題に認識を持つようになる。

 1.ぼーっと、道を歩いていて、「なんで、~だろう」と思う。

   ex. A製品が何で高いんだろう、安いんだろう。何で、売れてるんだろうとか。

 2.本を読む。

   ex. テレビを見るより、ネットサーフィンをするより、多くの人の目を通っているから、

      品質がよい論点を持っている事が多いと思う。

 3.周りの人と話す。

   ex. いろんな背景をもって育ってきているから、違いがあって面白い。


【STEP2.粗くスケッチする】

 ・A4サイズの真っ白な紙(線が入っていない)に、考えたことを書いていく。

・トップダウン的にロジックツリーを使って纏める事もあるし、

  ボトムアップ的に思いついた事を書き、後でグルーピングするというやり方もある。

 ・粗くでいいから、①問題設定→②仮説→③検証という形で纏める。


【STEP3.アウトプットする】

 ・STEP2で終えてしまうと、アイディアが埋もれてしまうので、人に発信する。

  1.人に話す。

  2.メールで発信する。

  3.ブログに書く。

 ・自分だけが見るアイディア帳のような形にすると、なくなってしまったり、

  フィードバックがもらえないので、進化しない。

 ・STEP3で清書したので、STEP2で書いたメモは、捨てる。


【STEP4.継続する】

 ・STEP1~3を継続することで、力がつく。

1.問題設定


 ・都内にいると、ユニクロの出店スピードの速さを感じる。
  昔は、郊外にしかなかったのだが。
  ということで、ユニクロ店舗数をフェルミ推定する。


2.分解・仮説


 (1)[ユニクロの店舗数]=[国内店舗]+[海外店舗]
             
  A) [国内店舗数]=[日本の面積]×[ある面積辺りの店舗数]


   ①[日本の面積]≒40万km2 (38万km2だが、計算簡略化のため)


  ②[ある面積辺りの店舗数]
    ⅰ.市街地 1割 1/25km2  (自転車 時速10kmで30分圏内程度)
    ⅱ.郊外   2割 1/400km2 (自動車 時速40kmで30分圏内程度)
ⅲ.田舎  7割 1/1600km2 (自動車 時速40kmで1時間圏内程度)
                  ※簡略化のため長方形、ルート2≒1.5とする。

   ③計算実行
    ⅰ.市街地 1600店
    ⅱ.郊外   200店
    ⅲ.郊外   175店

          計1875店


  B) [海外店舗数]
ⅰ.北米 5店舗
    ⅱ.欧州  5店舗
    ⅲ.アジア 10店舗

計 20店


C) 計 1895店舗


3.検証


 (1)実際 
    国内店舗 842店 (2011年5月)
    海外店舗 171店 


(2)今後へのフィードバック

    国内店舗は、思ったより少ない。
 都内の目立つところ(駅構内、主要デパート)への進出が、印象深いのかもしれない。
    また、海外展開に注力しているようだ。