幼少期の頃から、世間の流行り廃りに左右されることなく、ただ自分のセンサー、琴線に触れるモノだけを純粋に追求する性格だった
それゆえに他者との会話の中で「誰もが知っている共通認識」として盛り上がる懐古話などにはついていけないことが時おりある
逆にニッチなモノを深く好むあまり、過去現在を通じて話の合う人物に遭遇することも少ないまま生きてきた
モーモールルギャバン 20th Anniversary ワンマンツアー
2026年6月3日(水)@京都・磔磔 セットリスト
- MAD MADONNA
- ユキちゃんの遺伝子
- POP!烏龍ハイ
- ガラス三十代
- ワタシハワタシ
- Dr.PANTY
- LoVe SHouT
- さらば人類
- 悲しみは地下鉄で
- パンティ泥棒の唄
- LET'S GO パンティ
- IMPERIAL BLUE
- 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ
- ハイヒールブルース
- 消えて
- 裸族
- サイケな恋人
- ユキちゃん
- 7秒
(アンコール)
サノバビッチエ
そんなワイのセンサーがモーモールルギャバンに反応したのが10年以上前
「俺風呂入るトゥナイト」を耳にした時だった
「なんやこのせつなくて自己中でサイコな歌は…」という強烈な違和感からバンドを検索し始め、やがて「悲しみは地下鉄で」という名曲に行き着く
その凄まじい振り幅と唯一無二の世界観に一瞬で魅入られてから随分と長い時間が経ったが、これまでモーモールルギャバンの話をできる友人や知り合いに出会った事はなく、生でライブを観た事もなかった
ところが先日の昼休憩にSNSチェックしているとその日の夜に地元でバンドの20周年ライブがある事を知り、思い立って行ってみようとなった
そんな出会いを思い返しつつ仕事終わりから急いで会場の磔磔へ向かう
開演にはわずかに遅れたものの、なんとか3曲目の「POP!烏龍ハイ」が響く場内へと滑り込むと後方のお立ち台にポジショニング
視界は良好でフロアを見回すと満員で
「台風接近」「平日開催」というハードルをものともしない熱気がそこにはあった
序盤からいろんな想いが交錯しながらステージを観ていたが、中盤での「さらば人類」〜「悲しみは地下鉄で」そして「パンティ泥棒の唄」へと至るセクションではEMOTIONの乱高下に言葉を失う
縦ノリの狂騒から哀愁とせつなさの極致へと叩き落とされ、泥棒の持論を拝聴した後には全員で「パンティー!」と叫び拳を突き上げるなど情緒を限界まで掻き回された果てに、なぜか最後は笑顔にさせられてしまうあの謎の効能(笑)
これこそがライブの凄みなのか
そして次に演奏されたのは7年振りの新曲「LET’S GO パンティ」事前にMVで観ていた時よりも現場で浴びるそれははるかにライブ映えする事が確認できたのも大きな収穫だった
そして、クライマックスの「サイケな恋人」からの畳み掛けには完全に圧倒された
特にAメロのアンサンブルの凄まじさ
音楽理論なんて知らなくても「なんか脳がバグるような浮遊感」を覚えるあのパート
実はあるトリックが仕掛けられている
ざっくり言うとキーボードが「4拍半(9拍)?」というリズムをループし続けているのに対しドラムは別のリズムでゴリゴリと進む
スタートこそ同時だが鍵盤とドラムの歩幅が違うため進んでいくほどお互い拍の頭がズレていく
マイペースに進む鍵盤とそれを追いかけるドラムに聴き手は拍子を見失い
「いま一体どこを歩いているんだ!?」
と心地よく迷子にさせられるが
「野良犬が吠えてる」の直前で両者が素知らぬ顔でピタリと帳尻を合わせて帰着する
この意図的に大迷子にさせたのち、一瞬で強制同期させてみせるポリリズム特有の快感
ただ衝動的に暴れるだけのバンドではない
緻密に計算されたアンサンブルの美しさと変態的なポップセンスの隠し味がとてもささる
そして「ユキちゃん」の大合唱
大名曲「7秒」への完璧なフィナーレ
10年以上前に衝撃を受けて以降もバンドはひたすらに素晴らしい曲を積み重ね、持ち曲の強さをこれでもかと証明、再認識させた最高のライブは20周年の重みをまじまじと見せつける濃密極まるワンマン
MCではさらなる新曲宣言も飛び出したバンドの今後にはさらなる期待しかない!
翌日職場にて…
ワイ「昨日は今年最高のライブと遭遇したのでなんか抜け殻だわ」
同僚「へぇ〜何観に行ったんですか?」
ワイ「知ってるかな?モーモールルギャバンっていうバンド」
同僚「知らな〜い」



