革命前夜 Moscow 1989 | お茶どうぞ(仮)

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「メイク・ア・ディファレンス」

これは1989年

当時のソビエト連邦にて10万人以上を動員して行われた
モスクワ・ミュージック・ピース・フェスティバル開催にあわせて発表された作品で
発売当時には
「不慮の死を遂げたスーパー・スターたちに愛をこめて…」という帯たたきが添えられた

このイベントが行われた頃というのは、ゴルバチョフによってペレストロイカ/グラスノスチ推進中で、ソビエトへのロック・ミュージック上陸も解禁になり始めたばかり(とはいえソ連の若者達はそれ以前からアンダーグラウンド市場で輸入盤を入手するなどロックに対する熱量はマグマの如く暴発寸前だった)


そして約14万人が待つ会場(キャパオーバー)
レニングラードスタジアムに集結したのは

「ボン・ジョヴィ」
「オジー・オズボーン」
「モトリー・クルー」
「シンデレラ」
「スキッド・ロウ」
「スコーピオンズ」
「ゴーリキー・パーク」
といった面々(そのほとんどはドク・マギーがマネジメントを手がけるバンドだった)

この参加バンドがそれぞれ今は亡きミュージシャンへのトリビュートとして彼らの楽曲をレコーディングしたのが本作である

例えば

「紫のけむり」
オジー・オズボーン
(オリジナルはジミ・ヘンドリックス)

有名な楽曲だが特筆はバンドへ加入間もない
ザック・ワイルドのギター
この頃から既にザックの特徴的なプレイは散見される





「MOVE OVER」シンデレラ
(オリジナルはジャニス・ジョプリン)


己のアピールポイントを良くわかった選曲でメチャクチャかっこいい
トム・キーファーが現在第一線にいないのは世界の損失


他のアーティストが誰のどの曲をピックアップしているかはお楽しみという事で・・
興味ある方はどうぞ


追記

このイベントそもそも開催に至った経緯はマネジメントを仕切るドク・マギーに課せられた社会奉仕活動、その発展の末という噂がある


その社会奉仕活動たらしめる
大義名分として
世界平和
麻薬撲滅運動
を掲げ
自分の息のかかったバンドを始めとする上記ラインナップを集めなんとか開催にこぎ着けると、結果として歴史的なイベントになった

だがしかし、その裏ではヘッドライナーや出演順を巡るトラブルやバンド間によるメンバー同士の喧嘩沙汰など
ビジネス、プライベートを問わず業界の魑魅魍魎を垣間見せるスキャンダラスな話題に事欠かなかったのも事実である

それにしても
麻薬撲滅
の看板掲げながらドラッグが原因で逝ってしまったジャニス・ジョプリンやトミー・ボーリンの曲を
ドラッグにまつわるエピソード多数のオジー・オズボーンやモトリークルーに歌わせるって新しいギャグかな?




ネガティブな面をクローズアップした記事になってしまったが

この時出演していたバンドの1つ

スコーピオンズはこの時の体験や文化交流に刺激を受けて

後に変化の風をテーマに

「Wind Of Change」

というとんでもない歴史的な名曲を生み出してしまう



そして変化の風を受けたソ連が崩壊したのはイベントから
わずか2年後の事であった

Wind Of Change / SCORPIONS