今回は独り言のような話
小さな頃の話である
昔のレコード事情といえば
そもそも歌唱しているのが
オリジナルシンガーかどうかも
怪しいテレビ番組の主題歌を
まとめてパッケージした商品が
レコード化されたりもしていたが
そんな時期の怖~い曲とは・・
おねだりしたのか買い与えられたのか
記憶にないのだが全くリアルタイム
ではないこの特撮作品の主題歌
園児だった頃の記憶を辿ると
なぜか自宅に置いてあった
ジャイアントロボ主題歌の入ったLP
コタツの上にプレーヤーを置き
この主題歌が入ったレコード盤に
そろそろと針を落とす
スピーカーがノイズを吐き出すと
同時に急いでコタツの中へ隠れ
目を閉じて耳を塞ぐ
「あぁ~こわい~」
作品自体をほぼ観ていないせいか
ビジュアルイメージからか
ロボのあの眠そうな半開きの目が
無表情で感情のない殺戮マシンの
ように見えて仕方がなかった
また軍隊の行進を彷彿とさせる
マーチ調のドラムは園児の恐怖を煽り
野太い男性コーラスはもはや呪詛にしか
聞こえなかったのである・・
このTAITOスペースインベーダーのような
ベースラインが不安を煽る
次の怖~い曲は
ブラックサバスである
このムード満点の傑作アートを見よ
雨が降り始め
鐘の音が鳴り響き
やがてそれは嵐を呼び
雷鳴と共に世にも不気味な
リフがアルバムの幕を開ける
導入としてあまりに完璧なSEである
僅か3音の羅列によって
産み落とされたギターリフは
とんでもなく不安をかき立て
アルバムアートのイメージが
そのまま音像になったようで
オジー・オズボーンのボーカルも
バンドのイメージを決定づける
ものであり、緩急をつけた
楽曲構成は現在も全く古さを
感じさせる事がない
デビュー作からオリジナリティのクセが凄い
ちなみにこの時イケメンだったオジー↓
数年後のソロ時代には・・こんな怖いお姿に
続いての怖~い曲はこれ
この曲のどこが怖いのか?
上手く説明出来るかなー
とにかくイントロに
緊張感がありすぎて
ドキドキしてしまう
カウントもなくいきなりハイノートの
和音がスタッカートで攻めてきて
女性のコーラスというか短い
フレーズが入るのだが、これが
管理人にはもう誰の助けもこない
孤独な宇宙空間に女性が投げ出された
絶望の悲鳴にしか聞こえないという
変態的な理由で怖いのである
(VIVA!想像力)
星空のガイキング/ ささきいさお
ちなみにこの作品に出てきた要塞
大空魔竜はボーションプロテクト
というウロボロスを具現化したような
防御態勢をするのだが、これにヒントを
得て完成したと言われている映画が・・
ムカデ人間である!
もとい、ウロボロスってのは自分の
尻尾を飲み込む蛇の紋章とかでも使われる
例のあれです
ちなみにワンオクの
「完全感覚DREAMER」のジャケットは
完全に感覚がウロボロス風↓
ついでのついでに言うと
竹本健治氏のこの小説はUWF論から
ミステリーまでいちいち寄り道が面白い
一作となっております
次はコンセプトアルバムの
歴史から絶対に外せない
QUEENS RYCHEの金字塔
「Operation Mindcrime」をチョイス
これはちょっと変化球と言えるが
楽曲と楽曲の間をつなぐSE
作詞、アルバムアートに至る細部まで
徹底的にこだわったトータルコンセプト
で貫かれた音楽作品なのであるが
アルバム丸ごと、全曲を通して
「洗脳」「マインドコントロール」
といったキーワードで一つの物語が
紡がれているので
参考動画のみを取り上げて「怖い」
などという事はない
シビリアンコントロールや洗脳について
深く考えると怖いな~という話である
このようなコンセプトアルバムを
HM/HRの枠内で楽曲クオリティを
落とす事なく見事に仕上げた事で
メタルの持つ多様性や受け皿の広さを
逆説的に証明した傑作であるのは
間違いないのないところだ
次はアニメ「悪の華」EDテーマ
これはもう説明はいらんでしょう
曲の持つムードがただひたすら
怖い・・
花 / asa-chanang&巡礼
さて
怖い曲とは言っても
中島みゆきのアレや
山崎ハコのアレとか
REBECCAのアレを
取り上げたりしないところが
当ブログらしいパーソナルな独り言
最後に紹介するのは
「怨歌歌手」三上寛
三上の出自はフォークだと
言われているのだが、後にジャズへの
接近や日本音楽史上初のサンプリング
(厳密にはコラージュかな)導入を
行ったり、俳優活動も並行してたり
かなりアバンギャルドなお方である
が、なによりも耳目を惹くのは
その時代背景を飛び越える暴力的な
言葉選びと身を削るような
魂の歌唱スタイルである
特に初期作品での激しいスタイルは
現代のコンプライアンスに準じた作品に
慣れたリスナーにとっては耳を塞ぎたく
なるようなものかもしれない
残念ながらネット検索をしてもなかなか
歌詞は出てこないので何が怖いのかは
実際に聴いていただくしかない
とりあえずソフト目のやつ
では本年も宜しくお願い致します
<(_ _)>
追記
ジャイアントロボの作曲
ヤマタケこと山下毅雄さん
だったことを今知りました
山下節に親しんだ子供時代
これも
これも
よく見たら山下毅雄の
怖いCD
一枚だけ持ってましたわ
1960年の作品だけど楽しめる(60年前!)