物件91 神奈川県 廃病院 | ボヤジャントの呟き。

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過去に行った廃墟探索、今後行う廃墟探索を振り返りつつ、政治経済の話題、時事問題、雑談や長年の趣味であるバイクやギターなどについて雑談して行くのです。

取材日時 2007年 5月4日

コメント・お馴染み某情報筋からのタレコミ物件である。
横浜の某所に大型病院廃墟があるという、耳を疑うような情報に当時は色めきたった。
しかし、場所を調べるとこれまでの廃墟のロケーションとは明らかに違う、非常に危険極まりない環境に囲まれている事が分かった。
まず、おもいっきり都心に有るという事。そして、直ぐ近くには24時間稼動している巨大現役病院と警察署が有った。
一日中人の出入りがある場所の近くに廃墟が有り、そこへ人目を盗んで突入するなどと言うのは、これまでの廃墟探索キャリアの中ではもしかしたら初めてかもしれない。
それ以前に、人目がある場所で廃墟に凸するなどという、自殺行為を自分は過去に一度もした事が無い。
正直かなり悩んだ。凸時期、オーバーフェンスする場所は有るか、機械警備の有無はどうか、内部は探索できるのかとか色々とネットを駆使して調べてみた。
結局、作戦実行前に入手できた情報だが、殆どなかったと言うのは正直な所だ。まず、WEB地図を見ても名前が無くなっている、建物のシルエットは残されているのだが、地図上からは消滅させられた状態になっていた。つまりは、かなりの廃墟年数が予想されたのだ。
日中は横浜市郊外数箇所の廃墟物件を廻り、夜になってから横浜市内まで戻ってきた。
すっかり日も落ち、車中泊をするための場所を探していた時である。たまたま明るい表通りから明かりの殆ど無い、車を停めて中で仮眠をするにはうってつけの一角があったので、そこに車を停めた。
車を降りて、食事に行こうとして周囲を見渡した時である、自分の目の前に明かり一つ無い、古く薄汚れたを通り越しておどろおどろしいオーラを放つ大きな建物が目に入った。周囲を取り囲む生垣や木々は延び放題に伸び、枝葉が道路にまで飛び出している。塀の周辺には不法投棄されたスクーターやゴミがあった。この建物が現役であれば間違いなく掃除したり撤去したりするはずだ。なにせ、横浜のドマンなかなのだから。
「この建物がそうなのか?」
廃病院を探すのは翌日になってからと決めていた。ところが、その前に目的の物件の直ぐ側に、自分は何気なく車を停めてしまったのである。
廃墟がまるでオレを呼び寄せたかのような気分になり、最初は不気味だったが、周囲を歩いて下見をしているうちに不思議とシンパシーを感じるようになってきてしまった。普通の神経の持ち主なら「こんな気持ちの悪い建物の側で夜を明かすなんて、どうかしてる!」と思うに違いない。
しかし、結局近くのラーメン屋で腹を満たしたオレは、この廃病院の直ぐ近くの路上で朝まで爆睡してしまったのである。

目覚めは携帯のアラームで朝の5時に起床した。
しかし、既に周辺は明るくなってきている。急いで着替えパンをかじって撮影器具の用意を整え、6時半頃には突入できる体勢が整った。
ネットでは未既出の大型物件。しかも久し振りの廃病院とあって、いやがうえにもテンションはあがる。

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