今回の訪問のお目当てである、奥の院と 霊宝館を無事に回り終え、
ここからは 気ままに楽しい散策のスタートです。
あとからパンフレットを読んで気づきましたが、
高野山の地形は 山に囲まれた盆地になっているんですね。
ずーっと平地が続いているので、つい、山上にいることを忘れてしまいます。
お土産屋さん以外にも、本屋さんや、薬局、郵便局に、消防署。
小さな町ができあがっていて、散策するのも楽しい場所です。
高野山で、よく玄関などに貼られているのを目にした 白い切り絵。
何だろう?と気になっていたのですが、
商店の一角に、外国人観光客向けの英語の説明書きが。
"Kiss You Hourai (キス ユー ホーライ)"?
しばらく頭の中は「?」だらけ。
なるほど、"吉祥宝来(きっしょうほうらい)"という縁起物なのですね!
さてさて、まず向かった先は、根本大堂(こんぽんだいとう)。
よくポスターなどで見かける、朱色が美しい多宝塔です。
中に入ると極彩色の空間に目が奪われます!
中央には ご本尊の 胎蔵界大日如来さま。
外からのやわらかい光を受けて 金色に輝き、まぶしいほどです。
頭に宝冠をのせ、宝飾品をたくさん身に着けてきらびやかなお姿。
はっきりした目鼻立ち、威厳に満ちたお顔。
よ~く見ると、北大路欣也さんに似ているような?
ちょっと気になり、ネット検索をしてみたところ、
なんと、北大路さんは 1984年(昭和59年)映画『空海』で主役を演じていたそうです!
しかも、「役作りのために、高野山真言宗の僧侶として得度出家をし、
四度加行を行い、不動護摩法の資格を取得した。」(Wikipediaより引用)とまで!
おとうさん、スゴイ!
ちなみに金剛峯寺付近にある酒屋さんにこんなポスターが。わ、若い!
うん、やっぱり似ています!
・・・話がそれてしまいましたが、
大日如来さまの周りには、金剛界四仏が安置されています。
皆さま、とってもゴージャスです。
16本の柱には十六大菩薩が描かれています。
平成に入ってから、修復・塗り直しが行われたそうで、ホントに色鮮やか。
まるで曼荼羅世界に入り込んだ気分で じっくり内部を拝観しました。
気づけば、気軽な散策のつもりが、結構がっつり見入ってしまいます。
時間も限られているので、ちょいと駆け足で回ります。
次に向かった先は、大門。
その名の通り、高さ25.1m、正面桁行21.4m、思わず見上げる大きさです。
色彩も美しく、がっしりと、立派なつくり。
近づくと、金剛力士像と目があいます。
というか、めっちゃ にらまれます(笑)
阿形像は江戸時代の仏師・康意(こうい)、
吽形像は法橋運長(ほうきょううんちょう)による大作。
状態もきれいで、お顔はつるん、目ヂカラが冴えわたっています☆
見応えのある仏像に満足し、早々に次の場所へ。
そして向かったのは、しだれ桜が美しい、金剛峯寺。
新別殿では お茶とお菓子をいただきました。うれしいサービスです。
あとでパンフレットを読み、知りましたが、
この石庭は、雲海の中で雌雄一対の龍が、奥殿を守っている様子を表現しているのだそう。
なるほど、奥深いです・・・。
興味深いことに、台所がありました。重要文化財に指定されているそうです。
この釜3個で、一度に2千人分のご飯がつくれるんですって!
おいしく炊けそうな顔をしてますよネ~。
建物の細部まで、クールジャパン!
いよいよ帰りのバスの時間が近づき、さらに足早に。
高野山にはたくさんの院があります。美しいお庭をチラ見しつつ、早歩き。
ほかにも見所がたくさんありすぎて・・・。
あぁー全然時間が足りない・・・。
よっし、また、来るゾー!
早くもリピート決定です☆
女人堂の近くで バスを待っていると、一人の女性と出会いました。
滋賀県から日帰り(!)で来たという Oさん。
歴史、お寺・神社が大好きという彼女と意気投合。
バスを降りて、ケーブルカーに乗り換え、
そして南海電車の中でも話はつきず・・・。
うれしい出会いです。
「またどこかのお寺か神社で再会しましょう~!」と、
"君子の交わりは淡きこと水のごとし" 的にお別れ。
これも仏縁というのでしょうか、空海さんと高野山に感謝です!
次回は宿坊に泊まって、もうちょっと深く高野山を知りたいナと思っています。
高野山編 おわり。