Botom line, botom job. -11ページ目

Botom line, botom job.

結局のところ、底辺職。

いい?

 

ちょっと聞くけどさ、

いや、

いい機会だからちゃんと聞くね。

 

 

かねんとふねんてわかる?

 

 

かねんは『萌える、ちがーう。燃えるゴミ』

ふねんは『燃やすことが出来ないゴミ』つまり瓶とか缶だね。

で、

 

ガラスってどっち?

 

じゃ、

 

今日何曜日?

 

土曜だよね。

土曜はここ不燃の日?

違うよね?

 

 

俺達はさぁ、

ガードレールの内側で山になってるゴミ袋を両手で五つも六つも持って車に放り込むんだよ。この炎天下、汗びっちょびちょになりながら。

今日も熱中症で一人倒れたよ。

こないだの30分でダウンな新人さんはもう来ないってさ「勘弁してください」て。

ひとつのゴミも残さない様に、最後の方はガードレールに腹を当てて『への字』になって腹筋だけで持ち上げる。腰痛は職業病。

そこにさ、

可燃の袋の下にさ、

 

 

割れたワイングラスの入った袋

 

 

当たり前に掴むだろ。

例え雨手(雨用の厚手のゴム手袋)してたって「ぎゅ」と握ってみ?

「ぶっすり」だ。

手袋脱いだ途端

 

 

真っ赤に流れる僕の血潮〜🎵

 

 

作業着も車のシートも床も。

車載救急キットの初めてお世話だぜ。

不燃も可燃もわかんないならゴミ出しちゃだめだからね(ばーかばーかばーか)

 

また流血。

左手だったらしばらくギター弾けないとこだぜ(ばーかたれ)

 

 

いたい。

 

 

土曜の午後作業が終わってロッカールーム

読書中に「こほこほ」

んー咳かー

会社、咳してる人多いんだよね。

俺もかー

マジで絞れる汗びっちょびちょで戻って来て冷房全開22℃のロッカールーム

ふひぇ〜

気持ちいぃ〜

着替えて15分もすると「さっみーよ」

そのままお昼寝。

こりゃ風邪引くよな。

そうやって皆んな鍛えられて行くのさ。

 

日曜も「けほけほ」

朝6時半から実家片付け行ってトコットで本の段ボール2往復12箱運んで「やーめた」

なんか怠っ

 

娘、金曜から友人宅に泊まってそこからイベント仕事。

だので独り。

だので寝る。

今朝いつもの3時半に起きて喉痛い。

「なんか行きたくないなー」

(俺にしては珍しい)

「でーも休めないよなぁ」

(今日は若手一番の職員さんと組む。とても厳しい人。だから「逃げた」と思われたくない!)

 

弁当今日はパス。

コンビニでなんか買ってく。

『早退する言い訳』をあれこれシュミレーションしながら、とぼとぼゲホゲホ出勤。

それでも、

 

走り出したら止まらないぜ♪〜

 

気合い入れないとまた指導されちゃうし(ちっとも嫌ではない。ベテランに教えてもらえるのはありがたい事だ俺この人、尊敬してるし)

 

「kenさん」

 

(お。来たぞ。何がダメだったんだろう?)

 

「言うことないです」

 

え。

 

「今まで上から色々言ってすみませんでした」

「もう大丈夫です良く動けてます」

 

(おおおおお。)

 

「後は」

 

(ん?)

 

「歳を考えて楽する事を覚えましょう」

「kenさんの歳でそんなに動ける人いないです」

「見たことない」

「だけどそのままだと身体壊すかケガしますよ」

 

ありがとうございます!

(おー 認めてもらったぜ!大きく前進だぜ。やったーっ)

 

な?

頑張って(ちっとも頑張ってない)出勤するといい事あるんだよ。

 

 

作業着の脇腹がどんどん茶色に染まって行く。車の中で雑談に相槌を打ちながらそれとなく脱いだヘルメットで隠す。

そーなのだ。

褒められて調子に乗って

 

コケた。

 

ドライバーさんが飛び降りて来て

「kenさん大丈夫⁉︎」

 

瞬間立ち上がって、

すみません何ともないですっ

 

何ともあったよ。

右の肘をザックリ切った。

作業着に押し付けて誤魔化そう。

作業中のケガは職員さんの責任、始末書もの。

絶対バレちゃだめ。

 

 

 

今日から新しい人が入った。

他の事業所での経験者で俺より一回りちょっと若い。

 

風呂出て洗濯室で作業着の血を「ざぶざぶごしごし」中、

 

「30分は早いよな」

「うん。早い」

「ダメだったか」

 

なにやらわさわさ。

 

(何が起こったのだ?)

(あー・・)

(新人さん開始30分で熱中症で倒れちゃったのか)

 

「だからさ」

「新人にいきなり現場は無理だって」

「このくそ暑いのに」

 

洗濯室に居た俺以外の3人の職員さんのうち、2人が無言で俺を指差す。

 

え?

 

「kenさん」

「ここに大丈夫な人がいる」

「kenさんはなぁ〜」

 

「体力あるからさ」

 

(ちょっと待って♪)

(今の言葉♫)

 

 

あの夏の日

空調の効いたロビーで振り向きざまに同じ言葉を言ったのは、

誰だったか

 

 

 

↓この見事な積乱雲で何故雷雨が来ない??

 

そりゃ連休明けだけどさ、

混むかも知れないけど言っても都心に上るわけじゃなし、

そんなじゃないでしょ逆方向だもん。

まぁ早めに出て近くのコンビニでコーヒー飲んでても。

あ、斜め向かいに里山あったな。クワガタいないかな?散歩してみてもいいな。

7時15分トコット出す。

 

開院時間の9時になってもまだ全然着かない。

 

とっても渋滞。

 

急ぐ理由もないんだけどね。

思い出の(因縁の?)病院だし、結果としてそこで親父死んだし。

通用口から寝台車に運び出される時「きょろきょろ」

(あった!)

職員下駄箱の上に塩壺発見。

伝統はこうやって脈々と受け継がれて行くのであった。

違うか・・

 

 

お金払って領収書受け取って(←これ大事。保険解約に必要)

帰りはそんな混んでないだろう。

と、

抜け道にした『貧乏人のアウトレット』裏でちょっと渋滞。

なん?工事?事故?

あーここ。

このセブンの角の脇ちょっと入って。

俺が夜中に不審者して『着替えやら化粧品やらドライヤーやらビーズクッションやら』段ボールに(整然と)詰めて玄関先に放置・・違う、置いて来た家の裏側だね。

 

 

※お願い

ビーズクッションを捨てる時は決してそのままや、中のビーズを袋に開けて可燃ごみに出さないでください。

ビーズは特殊ごみです。清掃事務所等に電話すれば集積所に取りに来てもらえます。

あれ破裂すると大変なことになるかんね。

俺先週かぶったし。

「メリぃークリスまぁ〜っすっ」「ほっほっほっほ」だったぜ。

目にも鼻にも口にも襟からも入って恐るべし人体の静電気。

 

 

なんか俺が今の家を借りた時みたいだなぁ。

あの障子の破れかぶれ。

誰も住んでないのかな。家って人が住まないとすぐああなっちゃうんだよね。

あー

そっかぁあ

もうとっくにここには住んでないのか売っちゃったのかな。

知らなかったな。って知るわけがないか。

こうやって俺は時間に取り残されて行くんだな。

どこかで楽しく笑って暮らしてるといいけれど。

淡々と黙々と一生懸命働いているんだろうな。

そうに違いない。

 

 

雷が鳴ってる。

Mashallの電源を入れよう。