山側に右下が黒く滲んだ明るい月。
明けてゆく街を駅へとととと。
月食だ。
出勤だ。
東の空が夏のそれとは違って来た「すきっ」と抜けた冬の朝の色。
この暑さでも季節は確実に移ろっているんだなぁ。
だからなんだっつーんだ。
俺の毎日は変わりゃしない。
今日の現場はちとキツいけど今日乗り切れば明日明後日休み。
明日は実家片付け最後の日(多分)
やっと終わる。
解放される。
死人に振り回されるのはもうたくさんなんだよー
酒飲むしか楽しみがないやつにロクなヤツがいない。
先ず山の疲れを取って、
筋トレして、
ギター弾いて、
元の『だめなおっさん』の暮らしに戻ろう。
「kenさん、来月また山行ってもらえますか?」
(マジでぇ?)
(え。もう寒いよきっと。いや絶対)
(え。なんで?)