相変わらずここ、富士山大きいな。
「そうだね」
前も大きかったよね。
「・・・」
当たり前か。富士山の大きさ変わらないもんな。
かつて、
ずっと昔、
通り慣れた裏道、住宅街の真っ直ぐな道の真っ正面に雪を頂いた富士山でっかい。だがここ都内だよ。
朝日、夕陽、月と同じで『比較対照するものがあると大きく見える』
今日は休みで、ほんでもおっさんのお腹には『カスタムましまし』のハンバーガー2個は胃がもたれたのか微妙にお腹むずむす居心地悪い。だので4時に起きちゃった。
お。
ライン来てる。
どこかの可愛らしい美魔女(てこの美魔女って言い方、失礼じゃない?魔女ってさぁ。美熟女・・うーんこれは何かAVっぽい。美『中年からもうちょっとだけ行ってるけどそれなりに魅力を感じさせる女の人。だけど一番大事なのは「美」であることだからね』とか)から「お誕生日おめでー」LINEかな?
いくつになってもポジティブシンキング希望的観測こそ若さ馬鹿さの秘訣。
「明日高確率で病院行って来る。体調次第でバス。」
午前2時2分に娘からだ。
隣の部屋の娘からだ。
?
これ俺にか?
誤送信?
え?
どゆ意味?
生理終わったって言ってたよな。風邪?花粉症?
わからん。
洗濯しながら朝風呂入って『果実とチーズクリームのフランスパン(←もう買わない)』とグリーンスプーン『ブラックペッパー香るローストチキンと彩り野菜のアヒージョ』をレンチンして朝ごはん。
色々と冷凍で送って来られるお弁当とか食材とか試したけれど、グリーンスプーンが一番美味しい(ファミレスレベル)。筋トレ飯ではないけれどうちは娘の意見もあって今、グリーンスプーン。
洗濯物干して洗い物して7時半でちと早いけどギター弾こうかな。昨日ギタリストさんに教わったとこおさらいしないと。
「ガラ。」娘の部屋の扉開く。
真っ赤な顔した娘が四つん這いで、
「病院連れて行ってもらうこと出来る?」
お?お、う。
「8度9分あって・・」
インフルじゃん。
「わかんないけど」
いやインフルだって。
わかった、病院探す、駅前の内科が、だけどいつも外にイス出して並んでるから、時間を、
「木村行く」
キムラ?
「昨日電話して聞いてある」
キムラって・・昔住んでたとこの自転車屋の隣?セブンの前?
「そう。」
「8時45分受付だから」
え。朝渋滞するから8時には出た方が。
ダッシュで歯磨いて着替えてトコット出して暖気して車内あっためて、へばった娘を助手席に乗せて。
大昔、まだこの国の大地にナウマンゾウが闊歩していた頃、ヒトがやっと火を使い始めた頃、家族3人仲良しだった頃(そんな頃あった?)暮らしてたマンションから徒歩2分の病院。
うわー
このきったない街中華、まだやってるんだ。お産で入院してた時、炒飯食べに行ったな。
ありゃ、お蕎麦屋さん辞めちゃったんだ。ま、普通の蕎麦屋だったけどね。
ジャガー屋さんの隣、更地になってら。何があったんだっけ?
あれ?ローソンだっけ?ここセブンじゃなかったっけ?
ものすっごく懐かしい。けど、あんまり思い出したくない街並み。
何で俺、せっくすれす9年も我慢したんだろ?馬鹿だったな。あの頃の俺を思いっきりラリアットではっ倒したい。「この9年、人生最大の無駄だかんなっ」て言って。
娘、検査一発インフルエンザでした。
ねー
そーだよねー
「ごめんね。せっかくの休みを」
いや。俺が休みで良かったよなぁ。
なんか前、電車止まって夜帰れなくなった時も俺、休みの前日だったよね。
そういう運、持ってるよね。
しょうがないよ緊急事態なんだから。
でもね、
俺、てかうち、30日まで絶対休めないんだよ全職員休み返上期間なんだよ。
伝染ったらダメだぜ俺。


