晴天に恵まれ、風もなく、まさにスキー日和だった湯沢2日目。
先日のスケートに引き続き、息子が、スキーデビューを果たしました!
スキーって、リフトに乗れるようになるまでが大変ですよね。
慣れないスキー靴を履いて、重い板を担いだり、斜面を昇るのが…。
息子はバランス感覚がいいらしく、いきなりスイーッと滑って行ってしまったのですが、やっぱり、板の扱いと 斜面を昇るのには苦労して、すぐに機嫌が悪くなってしまいました。
「俺はやりたくなかったのに、やれって言うから。」とか「あーもうイライラする」「止めてやる」
と、私に悪態三昧、八つ当たり。
スキー教室を勧めたのですが、それは頑なに拒否。
「やだって言ってんだろ!」 と、よけいふてくされてしまいました。
私もだいぶ気が長くなったけれど…それでも腹がたってきて
「止めればいいじゃん。誰も頼んでるわけじゃないんだから。スキーの楽しみ知らずに終わって残念でした。」
と、嫌味返し。
「うぜえな。くそばばあ! あと一回だけやってやるよ!」
と捨てゼリフを吐いて、板をかついで、夫の方へ行ってしまった息子。
後は夫に任せ、私は娘担当になり、おばあちゃんを伴って、リフト下のファミリーゲレンデで雪遊びです。
(おばあちゃんはひとりでいるのは不安らしいので…常に同行せざるえません。ちなみに おじいちゃんはマイペースでスキーです。(^_^;))
しばらくしてから…。
夫から携帯がかかってきて、「(息子が)滑っていくぞ。」と。
ゲレンデを見上げると、ものすごい勢いで直滑降してくる息子の姿が!(@_@)
い、いつリフトに乗ったの?
いつの間に滑れるようになっちゃったの?
直滑降のあまりの勢いに、そのまま激突すると思いきや…一応、エッジを使って、なんとかスピード調整しているではないですか!
びっくりしました。
滑り降りてきた息子は、得意満面。
先ほどのことはすっかり忘れたらしく、「今度はお母さんと滑りたい!」と、かわいいことを言ってくれるではないですか。(*^^*)
夫と交代して、さっそく一緒にペアリフトへ。
何年ぶりかのリフトで…着地の際、なんと私がこけてリフトを止めてしまいました。お恥ずかしい…。(/ω\)
一緒に滑った息子は…いや、一緒には滑れません!
正真正銘の直滑降、とてもスピードについていけません。
いくら初級者用の緩斜面とはいっても…さすがに、怖くて あの”ちょっかり”は真似できませんでした。
何度か滑るうちに、リフト降車所の係りのおじさんが
「ぼうや、”ちょっかってちゃ”だめだ!斜めに滑って 大きく回れ!うまくならないぞ!」
と声をかけてくれました。
(息子は怒られたと思って、ちょっとびびっていましたが…(^_^;)
私には、「お母さん、子供が慣れるまでは、ちゃんとコースをとって合わせてあげなきゃだめだよ。」とも。
内心 『いやぁ、うちの息子、今、微妙にナーバスな精神状態なんで…ほっておいて自由に滑らせておいてほしいんですけど…』 なんて思いながら、一応、おじさんの言いたいことを説明すると…
ちゃんと斜めに滑って大きく回っているじゃないの。( ゚ ▽ ゚ ;)
重心移動できるわけ?
なんだかね…。
約20年ほど前、学生の頃の自分のスキーデビューを思い返すと…複雑です。
だって、なかなか滑れなかったんですよ。
2泊3日のスキー合宿で…リフトに乗れるようになるまでに1日かかり、斜めに滑っては わざわざ転んで足を持ち上げ方向変換した2日目、そして合宿3日目に、ようやくへっぴり腰の超ボーゲンで滑ることを覚えた私。
親子なのに、違うものですね…。(^o^;)
私が学生の頃は、スキーブームでした。
デビューはそんなものでしたが、私もしっかりブームにのり、社会人になってからも、ずいぶん行ったものです。
そういえば、『将来子供が生まれたら、親子一緒にゲレンデを滑りたいなぁ♪』 なんて漠然と夢みたことがありました。
夢、ひとつ叶っちゃった
昼食の後、午前中のスキーで満足した(疲れた?)おじいちゃんに娘を託し、夫と息子と3人でリフトに乗りました。
それを見ていた娘、「私も行く~~!」とリフト乗り場まで追いかけてきちゃって…かなりのご不満。
なので、ゲレンデ下の方のゆるーい斜面で、私の板の前に娘をのせてやり、脇を持ってゆっくり滑ってあげたら、大喜び。(^O^)
すっかり気に入って、何度もせがまれ…おかげで足腰がたがたです。
これも親子一緒に滑るというのかな?
またひとつ夢叶っちゃったかな?
おばあちゃんを連れてゴンドラで上にあがり、景色を堪能した後に もうひと滑り。
夕方はアイスバーンになって、けっこう滑りづらくなっていましたが、それでもへこたれません。
結局、リフト終了ぎりぎりまで滑り続けました。
夕食の時、おじいちゃんが、息子のスキーをベタ褒めしてくれました。
「上達が早い。筋がいい。
なにより姿勢がいい。腰が引けていないから、たいしたものだ。
正直、びっくりした。
おまえはやればできるんだよなぁ」 と。
おじいちゃんは、昭和一桁生まれ、戦前教育を受けた人。
何事にも厳しく、こちこちの精神主義者です。
ですから、とうてい息子の不登校など理解できるはずもなく…
離れて暮らしているし、今は義母の痴呆のことでいっぱいいっぱいなので、余計な干渉はしないでいてくれていますが、基本的に 「気持ちが弱い」 「甘えている」 「母親の育て方が悪い」 と思っています。
息子の態度についても 「親の言うことを聞きなさい!」 「しゃっきっとしろ!」 「わがままを言わない」 と、たまりかねたように叱っています。
そのおじいちゃんが、叱咤激励の意図からでなく、心の底から褒めて感心してくれたこと…息子にとっては嬉しかったようです。
私も、とても嬉しかったです。
息子が頼もしくも思いました。
上達が早かったことではなく…あそこで、投げ出さずに 踏ん張れたこと。
自分でスキーの楽しさを物にしたこと。
そしてもうひとつ。
食事の時など、おばあちゃんのたどたどしさを見かねて、
「もういいよ! オレがやるから!」 と熱い鍋の蓋をとってあげたりして、何気に世話を焼くところ。
変に優しさの押し売りをするでなく、これ見よがしにでもなく、
「しようがないな。貸して。」と、荷物を持ってあげたりして。
そういうところを目にするたびに、なんだか嬉しくなるのです。
それはそうと、息子にとってスキーというのは雪遊びには含まれないようで…
スキーはしたけれど雪遊びを全然していない! と また不平・不満。
リフト終了から日が暮れるまで、ホテル前で親子4人で、徹底的に雪合戦をしましたよ。
(ホテルがゲレンデと目の前で本当に良かった。)
息子と娘は、横になって身ひとつで転がっていました。
湯沢3日目は、前日の晴天が嘘のような大雪でした。
正直、この旅行、私的には 義母のこともあり、義父と息子の間にも入り、いろいろ心痛が多く…
かなり疲れてしまって気分もどんより。
そんな気分のまま終わるのも嫌で、帰りの車の中、携帯でこの記事を入力していたのですが…やっぱり携帯では入力しきれませんでした。
出発前夜と同様、昨夜は我が家に泊まった両親が帰ってから、結局 PCで編集しています。
書いているうちに、充実した旅行だったと…実感しています。
自己暗示でしょうかね。(^_^;)