映画 「スマイル」 | ケセラセラ~なるようになる~

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我が家は「子育て」と共に「親育ち」の真っ最中。
親子一緒にゆっくり成長していきたいものです。

 無性に映画館で映画を見たくなって、久しぶりに映画館へ足を運んだ。


 息子が一緒だったので、あまり難しい映画は無理。かといって、息子が見たいと言う 「たまごっち」 は…おいおい、「それだけは勘弁してよぉ」だし。

お互い妥協し合って、とにかく元気が出るような内容がいい!と、選んだ映画は、これ。

(最終決定は私です…。(^o^;))


 「スマイル」


smile
紹介までに、ワーナーマイカルのHPから、ストーリー紹介文を抜粋すると…


『奇跡を起こしに行こうぜ!

タップダンサーの夢を諦めた修平は、恋人・静華と結婚するため北海道に戻って来た。しかし、厳格な静華の父親はすぐに承諾せず、自分のアイスホッケー・チーム、スマイラーズを優勝させれば、結婚を許すと条件をつけた。修平はスケートも出来ないド素人の上、スマイラーズはこれまで1勝もしたことがない弱小チーム。しかし、子供の心を掴むのが上手い修平のコーチングの甲斐あり、チームは次第にまとまりを見せていく。

『ROCKERS』で監督デビューを果たした陣内孝則が8年の構想を経て原作、脚本、監督を務めたスポーツ・エンターテイメント作品。怪我が原因でタップダンスの夢を断念した青年と、弱小アイスホッケー・チームの心の成長を描いた笑いあり涙ありの爽やか感動ドラマだ。ストーリーの心臓部でもあるアイスホッケーも迫力満点。本物のスタジアムにいるかのような、スピードと興奮を体験させてくれる。森山未來、加藤ローサら若手人気俳優のほか、スマイラーズのメンバーとして、綿貫智基、清水省吾、吉岡大輝ら、キッズアクターたちが大活躍している。森山未來の演技が陣内孝則っぽくてニンマリ。塚本高史、玉木宏などゲスト出演の俳優陣も豪華。』


 まったく、上記説明文通り。

森山未來が、陣内孝則が乗り移っているんじゃない?というテンションだった。

でも以前、TVで森山くんんが話していたことによると、陣内監督は子役(アイスホッケーの腕重視で選んだので、演技はズブの素人ばかりだったそうだ)の指導で手一杯で、「お前の面倒までみてられん。勝手にやってくれー!」と完全放任だったそうだ。 自然に、ああいうふうになったのかなぁ。(^_^;)

まあ、演技のことはよく分からないけれど、森山くん演じる先生は、とても魅力的な人物だった。

飄々としていて、かといって不真面目なわけではなく、子供達に対しても気負わず・媚びず・自然に隣にいる…という感じ。上からでも下からでもない視線で子供を見ている先生だった。あんな先生、いたらいいな。

最初、なんでタップなの?と違和感ありありだったけれど…それも見ているうちに自然に受け入れられたし、むしろあのタップのリズムが重要だったのね、と思う。


 随所に細かいギャグが盛り込んであって、「そこまでしなくても…」と、ちょっとヘキヘキしたけれど…息子には、やっぱりそこがおもしろかったみたい。

ただね、子供には分かりにくいギャグには、いちいち「何?」「いまのどういう意味?」と聞いてくるから、うざい…。(あ、また息子語、遣っちゃった(^o^;))

 それに、無駄なギャグ満載…だけれど、とにかく泣かせる映画なので…

途中から、涙がボロボロ止まらなくなってしまい、ごまかせずに、ハンカチを取り出してぬぐっていると、

隣で 息子が 「あ、泣いてる。やっぱり泣いてるよぉ。にひひ」と、いちいち私の顔を覗き込んで確かめては、嬉しそうに冷やかしている。 

う、うざい…。おちおち感動もしていられない。まったく…ガキなんだから。(あ、本当にガキでしたね)


 そんなこんなで、とにかく良い映画でした!

森山くん演じる先生は魅力的だったし、アイスホッケーの試合は臨場感があってワクワクしたし、なにより子供達がとても生き生きとしていた。

スタジアム中を♪ラパッパッパ~ン!と歌声が響き渡るシーンでは、涙が止まらず…参りましたぁ。

しいて言うなら、冒頭と最後の数年後のシーンは必要だったのかなぁ?

とにかく、楽しめました!



 でもね、見終わった後、満足な私とは対照的に…

息子はあまり機嫌が良くなかった。

「やっぱり、こういう映画はアニメの予告がなかったじゃん。」とかぶつぶつ言っている。

彼にとっては、映画館でポップコーンとコーラを手に次回予告を見るのは、映画本編以上の楽しみらしい。

(なんとなく気持ちは分かるけど(^_^;))

「あんた、けっこう笑ってたじゃない?」と言うと、

「そういうのは、おもしろかったけど…」と不満そうに口篭ってしまった。

 その後も、ぐずぐずと文句ばっかり言って(直接、映画のことではないけれど)不機嫌そうなので、私の方が嫌になってしまった。

「まったく、同じ年頃の子達が あんなに頑張って、輝いている姿を見て…感動したり あこがれたりしないものなんだろうか…。」 なんて、心の中でため息をつく感じ。


 息子の不機嫌は、私の心の中のため息を感じ取っていたからかもしれないなぁ…と、後になってから考える。

同じ年頃の子供達の話だからこそ、しかもまったくあり得ない話ではなく、ある程度現実味のある話だからこそ…主役の子供達と 今の自分との違い を誰よりも感じるのは、息子自身なのかもしれない。

(そう考えると、息子のように自信が持てず引きこもっている子が、アニメやマンガにのめりこむのはよく分かる。

実写のドラマや映画に比べて、はるかに現実味がないから。自分の立場と重ねたり比べたりしなくてすむ。)

そこへもって、私が感激してボロボロ泣いている姿を見て、私の心の内…感動の押し付け とか、あわよくば映画の影響で息子もやる気を出してくれないか…なんていう下心に、微妙に反応したのかも。

…なんて考えるのは、考えすぎかな?かもしれないな。


でも、少なくとも、こういう映画を見て感動して涙を流すのは、大人の私達のような気がする。

当事者に近い子供たちは…もちろん子供によって様々だろうけれど…感じ方が違うんだろうな、きっと。


 しつこいようですが、映画は良かったです。

この映画の後、お皿洗っている時も、おフロ掃除している時も、気づいたら 「♪ラパッパッパ~ン♪ラパッパッパ~ン!」 と常に歌っている私。 元気が出る映画です!!!