専業主婦となったレイナは、暫くは、仕事のない自由な生活を楽しめたが、1ヶ月も経たないうちに、その状況にストレスを感じ始めていた。

 

都内の人気エリアで、一人暮らしを楽しんでいたレイナだったが、結婚を機に夫の実家で同居することとなり、新婚生活らしい新婚生活も送れないまま、義両親との同居生活がスタートした。

 

実は、夫からプロポーズを受け、結婚することになった時、レイナは夫と同居することを知らされていなかった。
レイナがOKの返事をした後で、夫から「同居が条件」と言われたのだ。

 

今思えば、卑怯な手を使われたな、と思う。大好きな人からプロポーズを受けて、すっかりその気になってる彼女に対して、そのタイミングで同居の話をしたら、一瞬躊躇するかもしれないが、受け入れざるを得ないだろう。

きっと、この人が私を守ってくれるはず!そう信じて、レイナは、彼の申し出を受け入れてしまった。

  同居

 

これは、誰もが知っている、嫁の墓場といっても過言ではない。

 

 

もちろん、すごく優しい姑もいるだろうけど、そんな話はほとんど聞かない。

夫の両親と初めてお会いした時、正直いって、夫と育ってきた環境の違いを、大きく感じたのは事実だ。

 

それは、良くも悪くも…といったほうが正しいかもしれない。ある意味、夫は、お金に不自由することなく生きてきたことは、嫁いだ後でわかった。


両親はきっと苦労したに違いないだろう。
親子2代で会社を大きくして、並大抵の大変さではなかったと思う。

 


会社の規模を大きくするためには、夫婦二人三脚で頑張ってきた時代もあっただろうし、社員の1人1人を大切にして、家族のように共に時間を過ごし、信頼を得ながら、ここまで会社を育ててきたのだろうと推測できる。

 

社会に出て、それなりに走り続けてきたレイナだったから、その大変さはとてもよくわかったし、ビジネスの先輩という意味では、義両親のことはとても尊敬できる存在だったことは間違いない。

 
 

ただ、両家顔合わせの際も感じたことだが、社長としての厳格や、父親としての厳格を持ち合わせ、堂々と立ち振る舞う義父に対して、品の無さが目立っていたのは義母の方だった。

 


注がれたお酒をグビグビ飲み干し、人前にも関わらず、平気でゲップをしているのを見た時は、レイナはおもわずギョッとして、自分の親の方を見た。

 


すると、親もその様子を見て固まってしまっていて、レイナは慌てて話題を振って気を紛らわせたのを、今でも覚えている。

 

そんな義両親との同居は、当然、レイナの親は相当心配だっただろうし、レイナ自身も不安でいっぱいだったが、彼が守ってくれるだろうという、間違った期待をしてしまったが故に、その後、想像以上の苦労をすることとなった。

 

 

 

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