介護についてはある程度の知識はあった。

7年前に姑が認知症になり、さんざん振り回された。

貯金が全くない人だったため、多大な金銭負担を求められた。

更に暴言をはかれたときに私の堪忍袋が切れてしまい、直接関わることは少なかった。

主人はどっぷりはまった。驚くほどの献身で回りに称賛されるぐらいの孝行息子になっていた。

しかしこちらの家庭は破綻していた。

何か戦える武器を、と知識を求め介護資格初任者研修を受けた。

すぐに「私には介護の仕事は無理」と思い仕事にはしなかった。

それでも、「いつかは自身の親も必ず介護が必要な時期が訪れる」との心づもりはあり、介護関係のプログや体験談はよく読んでいた。

介護について知りたいとき、まず連絡するのは地域包括支援センターである。

実家最寄りにある地域包括支援センターに電話をし、

「母親が突然動けない状態になり、どうすればいいかわからず困っている」と伝えた。

ただ現段階では、この状態が一時的なものなのか、恒久的になるのか判断がつかなかった。

救急外来の受診だけで何も診断がついておらず、介護保険申請までの状況が整っていなかった

今後に備えこちらの情報を伝え、相談連絡をした記録は残してもらった。

介護用品をレンタルしてくれる業者を二ヶ所紹介してくれ、そちらに連絡をとることにした。