3/6 (月)


ハノイ「曇り」→バンコク「晴れ」

朝7:00に起きて準備を済まし同室の彼が送ってくれるというので8時に一緒にホテルを出る。バスはエアラインオフィス前を8:30発。まだ少し時間があったので乗り場前のところで揚げ餅を1つ買って朝食代わりに食べたあと彼とはそこで別れる。

バスに戻って中に入る。日本人の男性が1人いて、その彼としばらく話しているともう1人日本人の女のコもバスに乗ってきた。彼女は前に座ったので話はしなかった。彼と空港までの1Hの間ずっとしゃべっていた。大学院生でこれが卒業旅行だという。ベトナムのあとラオスに入るということだ。ほとんどオレが一方的に話してたようで、彼から何を聞いたのかあまり覚えていない。

空港について女の子の方も加わり3人で中へ。その子もラオスへ行くそうでなかなかツワモノのようだ。パスポートチェックのあとは3人で今度は彼らが出発までしゃべっていた。そして2人は先に行ってしまい、オレもバンコクに向けて出発する。

今日ベトナムエアラインのBussiness Classに乗るのは楽しみのひとつと言えた。席は実に快適でゆったりできる。足を伸ばして置くところもあるし、席の頭のところが可動式で枕のようにして頭を固定できるようになっている。それにサービスがいい。2人のスチュワーデスはアオザイを着ている、それも白の。そしてとても綺麗な人である。何度写真を撮らせてもらおうと思ったことか!
機内食も中々だった。まずパンの匂いがこっちに漂ってくる。食欲をそそる。それからヌードルにするかライスにするか、飲み物はどうするかと聞いてくる。そしてそのあと1人分づつ運んできてくれる。パンはホカホカ、味も中々だった。そんなこんなで1時間40分はあっという間に過ぎて、バンコクに戻ってきた。そして無事着陸。プロペラ機の時はさすがに着陸も心配だったけど、今回は安心して見ていた。もう馴れたものです。

考えたらこの空港も4回目である。カンボジアに行く時もここでダッシュで走ったっけ。日本の空港よりもずっとお世話になっている。何て考えながらPassport checkも済まし、まずポストオフィスへ行った。そして外に出て駅へ。5Bでキップを買っていると日本人に会う。プラットホームでも2人いて、ああBangkokに来たなあ、という感じ。ここはどこにも日本人がいる。すぐに電車が来て乗りこむ。 これに乗るのも3度目。40分のあと、ホアランポーン駅に到着した。

ちょうど3時。あと15分で国際列車が出る。急いで行って窓口を探す。中に入ると人だらけ、そしてみんな待っている様である。 そんな15分でなんて無理な話だということがすぐに分かった。そして横の窓口の兄ちゃんが呼ぶので行ってバタワースまで行きたいというと列車はFullで土日までは(つまり11日) ないと言う。ショック! 大体、当日もしくは前日で簡単に取れる程甘くはないだろうとは思ってたけど、その言葉を聞いた瞬間マレー鉄道の夢は砕け散った。

こんな所にいても仕方がない。次の案を考えなくては。とにかくカオサンに戻ってあのおばさんのいるミニツアーで相談してみようと思ってバスに乗り込む。バスの中にいた学生風のタイ人の兄ちゃんが親しげに話しかけてきた。タイ人に対しては警戒心の強い私はちょっと一歩引いて話に合わせていた。でも結局いい人っぽくて、カオサンに行くと言うと、どこで降りるのが一番いいのか教えてくれた。

そしてまずはミニツアーへ。おばさんも私の顔を覚えていてくれてて、でもあれ? どこへ行ってたんだっけと聞いて、ああそうかと、その後はすんなりと話に入って相談に乗ってくれた。ペナンへはバスで行くと19時間。今晩出て明日の夕方着くと言う。それではしんどすぎる。エアだとすでに一杯だそうで、ペナンはOUT! とにかく11日シンガポールを出ることは決まっているという話をすると、彼女もまたそれならこっちでゆっくりしてエアでシンガポールに行くのが 一番楽だとアドバイスしてくれた。結局その案にのることにしてBKK-SNGのアリタリア航空を1万3000円で買った。

あとは今日の宿を探しにハノイでカップルの日本人に教えてもらったセントラルに行こうと思い、その手前にあったゲストハウスにまず入って聞いたら100Bで部屋があるというので見せてもらってそこに決めた。SRINTIP G.Hというそこは、白人もいれば、アラブ人ぽい人も黒人もいて、まさに人種のるつぼ的な宿だ。廊下の壁に貼っている貼り紙にも Don't enter Thai men, Thai Women. We are No responsible. とか、sex is good but AIDS is No good. AIDS means Death. Be careful. といったようなことが書いてあった。うーん、と考えてしまう。部屋の窓は鍵が掛からなかったし、入口の扉もカギはかけられるけど蹴ったら簡単に開きそう。ちょっと心配ながらもまあええかと思う自分がいた。溜まった洗濯を済ませて、シャワーを浴びると、どーっと疲れが出て、くたくたになってしばらくベットでボーっとしていた。

晩7時頃起きだしてメシを食いに外に出る。トムヤムというスープとチャーハンを食べたけど、トムヤムははっきり言ってマズかった。水に辛いのと酸っぱいのを入れただけの様な味で全然ダメ、中に入っている具も肉以外のものは硬くて食べられないし、辛くて死にそうになる赤トウガラシなど、ただただ辛く、涙が出ただけだった。

気を取り直してカオサンをぶらぶらしていた。ちょうどカセットテープを見ていて、そこにいた日本人の女の子に声をかけた。ミヤザトさんというその子はアユタヤに行ったあとネパールに友達と2人で行ってきたという。その友達とは別れて今は1人で明日には別の友達がバンコクに来るんだけど、彼女は明日1日だけその友達と過ごしたあとは1人でサメット島に行くらしい。オレもサメット島に行くつもりなので向こうで会えたらいいね、という話をした。彼女とカフェに入って1時間近く話した。 女の子は結構モテるのでおごってもらったりして良いことがあるという話や、逆に危険も多いという話。あとはオレの旅の話などで時間があっという間に過ぎた。結論は旅で面白いと思うのは人との出会いだということ。ここで会えるようなツワモノ達には、日本の普段の生活の中ではまず会うことができない。彼らは一味も二味も違う経験を旅の中でする。個性が強い。変なヤツが多い。そういう話を聞くとまた刺激になるし自分もそんな旅をしたくなる。そんな人との「出会い」が旅の魅力なんだなと思った。彼女と別れて部屋に戻り部屋の見取り図を書いて寝た。