2/21(火)
 晴れ

朝6:30フロントにおりる。その前にヒビくんに会いに行く。まだしんどそうだった。彼に荷物を預かってもらって軽装になって、7:00ボート乗り場へシノダくんと2人、スン・センG.H.の兄ちゃんに送ってもらう。 30人くらいが乗れる船は想像していたのよりずっとよくて、エアコン付きのジェットボートだった。

8時に出発。うるさい流行歌や香港映画を観させられてうんざりしてボートの甲板(2階)へ出るとむちゃくちゃ気持ち良くてすっかりはまってしまう。桂林の川下りの時に見た以上の田舎、川沿いに建ち並ぶ小屋や漁の風景は忘れ去られた心のふるさとみたいなものを見せてくれているような気がした。

(写真: 船から見える川岸の村)

(写真: トーレンサップ湖)

いつしかシノダくんも出てきて2人で写真を撮っているとフランス人のノエルさんという20代後半くらいの女性と話をすることになり、3人でトークを楽しむ。彼女はベトナムに住んでいるんだけどビザがなくなるとカンボジアでしばらく滞在しまたベトナムに戻るという。日本は北海道で、男子高専の生徒に2年程英語を教えたことがあるという。あと大阪人は日本人ではないとか関西人はあいさつにHello!ではなく How's your bussiness?と言うとか、そういう話で盛り上がった。彼女によるとトーレンサップ湖は雨期と乾期で水量が2倍変わるという。 雨期は海に向かって水が流れるが乾期は逆に海から水が遡ってくるという、めずらしい川だそうだ。船はまさに海の上に浮んでいるようなだだっ広い湖を走り約5時間後ストップした。

そこは船上で生活するボートピープルたちの村で、そこで小型のボートに乗り換えて、まず湖に浮かぶ Police officeで警察のチェックを受ける。そのあと細くて汚いドブ川を遡り、20分ぐらいで船着場へ。そこで降りて、今度はバイクタクシーに乗って、No.260ゲストハウスに行った。ここはシェムリアプでも日本人バックパッカーのたまり場として有名で、みんなここに来るという。そこはfullで断られて隣のNo.258 TAKEO G.H.へ。ここでチェックイン。

(写真: シエムリアプの目抜き通りにて、シアヌーク殿下の行幸を待つ)

ちょうどバイタクでそこに来る時、大通りで (といっても細い田舎通りだけど)人が両側一杯に並んでいたのでどうしたのか聞くと、3時にシアヌーク殿下が通るという。それでオレらも座って待っていたがなかなか来ない。そのうち4時ということになり、ゲストハウスに戻って雑談なんかしていると外が騒ぎだしてとうとうやって来た。前2台の護送車の後にベンツがゆっくりとこちらに向って走ってくる。サービスなのか、手を振ってくれて中もよく見える。 つい記念に写真を1枚。すごい騒ぎだった。

(写真: シアヌーク殿下のお出まし)

しばらくゲストハウスでゆっくりしたあと遅い昼食を近くのレストランで食べて、5時にアンコールの夕日とやらを見にいくことに。この時のバイタクの運ちゃんにこのあともずっとお世話になる。5時に出て20分程のドライブ。ほんとなんにもない道を突き進み、とうとうアンコール・ワットが見えてきた。夕方のまぶしい光を受けてアンコールは綺麗に輝いていた。 

アンコール・ワットには止まらないでその先にあるなんとかという丘のところで止まり、ここを登れ、という。丘と言うより小山くらいあるその山を登り切ると思わず、おーっと叫んでしまいそうな遺跡(注:プノン・バケン)が目の中に入ってきた。早速物売りがコーラ、コーラと来る。これは買わずにいられない。そしてさらに遺跡の急な階段を登り切ると360°の壮大な景色が目の前に現われた。すごいうれしい。ただ日本のおばちゃん観光客がいるのは納得いかない。(注:あくまで個人的な意見です。)そのツアー客の中にいた1人の日本人女性と話出来たが、聞くと1人1週間で19万円という。結構なお金持ちのおばさんたちが来てんだろうなと思った。


(写真: プノンバケンにて。ポル・ポト派の残党がジャングルで活動しているため兵士が守っている)

(写真: プノンバケンにて。沈む夕日を眺める)

それから夕日の沈むのをぼーっと眺める。気持ち良い。まさにカンボジアと言わんばかりのほんと何もない眺め。ここの木は背が高くて上の方に丸く緑の葉がある特徴的な木、それらが眼下に広がり、ここは日本ではない紛れもなくカンボジアなんだ!そして今はアンコールにいる。ひしひしと感動が込み上げてきた。ここでバックパッカーに3人程会う。みんな個性的だよね。 物売りの女の子がかわいくて、大学の後輩のTさんに似ている。愛想もよくその子が気に入ってしまった。

日が沈みきる前に山を降りて帰路につく。途中で日が沈み真暗な中を帰る。夕方はセミが鳴いていてすごい趣きがある。うれしくてうれしくて仕方がない。うれし涙が出そうな気分だった。まさか死ぬまでに一度は来てみたいと思っていたアンコール ・ワットに今いる。それを思うと心が踊ってしまう。

G.H.に帰って、バイタクの兄ちゃんに2,000Riel渡し明日の約束をして別れる。
晩飯は同じゲストハウスに宿泊している人たちと一緒にテーブルを囲んで食べる。メニューは魚のフライと生野菜と目玉揚げ(焼きじゃない)と白飯とパイナップル、ちょっと食べ過ぎた。おかげで夜中からずっと下痢に悩まされる結果になった。G.H. には部屋が6つあり、そのうち5つを日本人が占領している。7人いて、5人が東京からそのうち3人が早大生。女性は1人で30代の北海道出身の人。色々話が盛り上がっておもしろかった。そうそう、ゲストハウスからどうぞご自由にとサービスでガ○ジ○ン(多分タ○マの1種?)を大きな袋で持ってきてくれて置いていった。葉タバコみたいにして、紙に巻いたのを吸う。私もひと吸いだけ挑戦してみました(注:日本ではもちろん違法行為です)。 初体験はまずくて、苦いというそれだけです。もともとタバコを吸わないからだろう。これが本当にうまいのか?と思った。あとは部屋に戻って寝た。とにかく腹が痛かった。